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 日本人もよく訪れるバングラデシュのレストランが、武装グループに襲われた。治安部隊との激しい銃撃戦で、現地には衝撃が走った。「日本人7人死亡」。2日深夜に入った連絡に、無事を祈っていた家族や国際協力機構(JICA)などの関係者からは憤りと落胆の声が上がった。

 建設コンサルタント会社「アルメックVPI」の社員岡村誠さん(32)の父駒吉さん(72)=千葉県富里市=によると、2日午後11時ごろに外務省から連絡があり、誠さんが事件に巻き込まれて亡くなったと知らされたという。

 駒吉さんは「親としては煮えくりかえる思いだ。何を言っても息子は帰ってこない。どんな形でもいいから、帰ってきて欲しかったというのが親としての思いだ」と話した。

 駒吉さんは誠さんがバングラデシュに行く前に電話で会話をした。「テロがあるかもしれないから、気をつけろよ」と声をかけると、「気をつけて行ってくるよ」と答えたという。

 誠さんは大学院を出た後、学んだ交通工学を生かして東南アジアを中心に渋滞対策などに取り組んできた。駒吉さんは「親ばかと言われるかもしれないが、よくできた子どもだ。誰からも好かれる自慢の息子です」と話した。