インドネシア 南シナ海の軍の基地機能強化へ

インドネシア 南シナ海の軍の基地機能強化へ
南シナ海にあるインドネシアの排他的経済水域で中国の漁船が違法操業の疑いで相次いで摘発されるなか、インドネシアの議会は、この海域の島にある軍の基地機能を強化するため、今年度の当初予算をおよそ10%上回る新たな国防予算を承認しました。
南シナ海にあるインドネシアのナトゥナ諸島の沖合の排他的経済水域では、ことし3月以降、中国の漁船が違法に操業した疑いで相次いで摘発されています。
こうしたなか、インドネシアの議会は28日、今年度の当初予算をおよそ10%上回る108兆ルピア余り(日本円にしておよそ8500億円)の新たな国防予算を承認しました。
新たな予算には、ナトゥナ諸島にある軍の基地の機能強化が盛り込まれています。
ナトゥナ諸島には、新たに戦闘機のほか、潜水艦などの艦艇が配備される計画で、インドネシア軍は今後、島の航空施設の整備や港の建設を進めることにしています。
中国が管轄権を主張している南シナ海のほぼ全域には、ナトゥナ諸島沖のインドネシアの排他的経済水域も含まれていて、今月23日にはジョコ大統領がナトゥナ諸島を訪れ、軍によるパトロールの強化を指示していて、国防予算の増額の背景には中国に対するインドネシア側の警戒感の高まりがあります。