仏テロでメッセージの男性 「テロに屈しない姿勢を」

仏テロでメッセージの男性 「テロに屈しない姿勢を」
去年、フランスのパリで起きた同時テロ事件で、最愛の妻を殺害した実行犯に対して送ったメッセージが世界中で共感を呼んだジャーナリストの男性が来日し、テロに屈しない姿勢を示し続ける大切さを訴えました。
パリの同時テロ事件で妻を亡くしたジャーナリストのアントワーヌ・レリスさんは、実行犯を「君」と呼んで、「君に憎しみという贈り物は与えない。憎しみに怒りを返せば、君と同じ無知に屈したことになる」などとフェイスブックにメッセージを投稿し、世界中で共感を呼びました。
28日から来日しているレリスさんは東京都内で記者会見を開き、メッセージをつづった当時の心境について、「私たちには自動小銃のカラシニコフはなくとも強いのだということを、犯人たちに見せつけてやりたかった」と述べました。そのうえでレリスさんは、「これだけの事件を起こす者たちが何を考えているのか想像を絶する。ただ、私たちが手を携え、絆を強めることで、犯人たちに対抗することができる」と述べ、テロに屈しない姿勢を示し続ける大切さを訴えました。
また、レリスさんは、「事件は、切り取られた写真のように一部だが、人生や生活は今後も毎日続く。私も息子も笑うことや楽しむことが必要で、憎しみの中で生きることはできない。前に進まなければならない」と述べ、2歳になる息子とともに強く生きていく決意を誓っていました。