イエメンで爆発38人死亡 ISが犯行声明

イエメンで爆発38人死亡 ISが犯行声明
中東イエメンで政権軍の施設で爆発が相次いで少なくとも38人が死亡し、過激派組織IS=イスラミックステートが犯行を認める声明を出しました。政権側と反体制派による内戦状態が続くイエメンでは、混乱に乗じてISなどが活発な活動を続けていて和平の見通しは立っていません。
現地からの報道によりますと、27日、イエメン南部の都市ムカラにある政権軍の検問所で、兵士たちが食事のために集まっていたところ、何者かが突然、爆発物を爆発させました。ムカラでは、それぞれ別の軍関連の施設で爆発物を積んだ車や爆発装置による攻撃が行われ3件の爆発で合わせて少なくとも38人が死亡し10人以上がけがをしました。
爆発のあと、過激派組織IS=イスラミックステートはインターネットに声明を出し、8人の戦闘員が自爆や攻撃に関わったと犯行を認めました。
イエメンでは南部を拠点にする政権側と北部の広い範囲を掌握する反体制派による内戦状態が続き、ことし4月からクウェートで和平協議が2か月以上にわたって行われていますがISなどの過激派組織は協議に参加しておらず活動を活発化させています。
このため、国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長が今月26日、クウェートを訪れて政権側と反体制派に歩み寄るよう呼びかけるなど和平を求める声は強まっていますが、実現の見通しは依然として立っていません。