2016年7月3日00時33分
過激派組織「イスラム国」(IS)の関与が疑われる事件が相次いでいる。
バングラデシュのダッカの北西約300キロのところにあるロングプールで昨年10月、人質事件ではないが、牧草の栽培など農業関係の活動をしていた星邦男さん(当時66)が移動中に、オートバイに乗った複数の男に銃撃され、死亡した。ISのバングラデシュ支部を名乗る犯行声明が出た。ISのラジオ局も事件を報じたが、ISの事件への関与は不明とされる。
シリアでは、相次いで行方不明になったジャーナリストら2人のISによる殺害映像が、昨年1~2月にネット上に公開された。
日本人が人質などとして巻き込まれた事件はこれまでにも相次いでいる。
ペルーの日本大使公邸で1996年12月、左翼ゲリラによる襲撃事件が起き、パーティー参加者が人質に取られた。約4カ月後に軍が突入、日本人24人を含む71人が救出された。中央アジアのキルギスでは99年、日本人鉱山技師4人がイスラム武装勢力に拉致され、その後、解放された。
イラクでは、2004年4月に日本人ボランティア活動家ら3人が一時拘束された。さらに、10月には旅行中の日本人男性が誘拐され、殺害された。いずれも、イラクに派遣されていた自衛隊の撤退を犯行グループが要求した。
10年4月、アフガニスタンで日本人ジャーナリストが誘拐されたと日本政府が公表し、約5カ月後に解放された。13年1月、アルジェリアの天然ガス施設をイスラム武装勢力が襲撃、多数の外国人が人質になり、軍の制圧作戦の結果、日本人10人が死亡した。
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朝日新聞国際報道部
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