後片付けを終え、しばらく二階でパソコンをやって一階のリビングに降りると、Cさんがソファーで斜めになって寝ていました。
頭を持ち上げて横に座ると、Cさんは私の肩に頭を乗せてきました
その状態で観た映画が「セッション」。
ドラマー志望の音大生が、鬼教師のしごきを受ける映画です。
すごいです。
予告映像
ほんのかすかなリズムや音程の違いの瞬間に、鬼教師から罵倒を浴びせられます。
その恐ろしさに萎縮する生徒達。
しかしそれは完璧を追求し、生徒達の将来を思ってのことなのでした。
何がいけないのか分からず泣いたこと
これを観て、15年ほど前に「ブラジル音楽チーム」に入った時、リーダーのブラジル人からこてんぱんに言われたことを思い出しました。
皆の前で
「おまえは全然だめだ!」
と言われ、楽器を取り上げられ、その場でずっと足踏みをさせられました。
サンバイザーを深くかぶり、止まらない涙を隠しました
帰りの電車の中で悔しくて泣いたこともあります。
辛かったのは、自分の何がいけないのかが全然わからなかったこと。
そのリーダーに聞いても
「気持が入っていない!」
「キモチーキモチー!」
と言われるだけでした。
まあ、ブラジル本国で子供の頃から感覚で音楽を覚え、さらに日本語もおぼつかなかったので仕方がないのでしょうが。
その後彼にパソコンを教えたとき、パソコンを前に手も足も出ない彼に、私は
「気持ょ、キモチーー!」
と言ってやりました。
うひゃひゃ、やったね
しかしそのブラジル人リーダーの耳はすごく、私がたくさんのメンバーの中で演奏中にちょっと他の事を考えた次の瞬間に
「モカ!!気持が入ってない!」
と叱責が飛んできました。
自分がいかに楽器が出来ないのかがわかったのは、それからずっと後のことでした。
わかるほどに、自分がいかに出来ないことがわかるのですね。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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