高校生15人が情報共有か
佐賀県の教育情報システムに侵入したとして佐賀市の無職少年(17)が警視庁サイバー犯罪対策課に不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕された事件で、佐賀県教育委員会が流出した情報を共有していた可能性がある県内の高校生15人から聞き取り調査を始めたことが、2日分かった。
県教委は、警視庁からの情報や少年の交友関係、被害が確認された高校からの情報提供を元に、少なくとも15人の生徒が少年から情報を得ていたとみている。各校の教員が、手に入れた情報やさらなる拡散の有無、不正アクセスの手口や動機などについて1日から聞き取りを始めた。拡散の状況次第では今後、対象者が増える可能性もあるという。
少年は小学校時代の仲間ら数人と「情報収集会議」というグループを作り、不正アクセスの方法を指南していたとされ、そのうちの1人で高校2年の男子生徒(16)も同法違反容疑で書類送検されている。事情を聴く15人にはこの生徒ら情報収集会議のメンバーも含むという。
逮捕された少年のパソコンからは、県内の県立8高校・1中学校の生徒の学習成績や家庭環境調査書類などを含む生徒と保護者、教職員延べ約1万5000人分の個人情報が見つかった。【関東晋慈】