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 広島に投下された原爆の爆心地の土を混ぜ、1950年ごろに作られたとみられる焼き物「広島原爆焼」が、広島県福山市西町2丁目の県立歴史博物館(ふくやま草戸千軒ミュージアム)で公開されている。7月3日まで。

 博物館によると、公開されたのは、高さ7・6センチ、直径8・0センチの湯飲み茶わん。同市神辺町の町民有志らからなる「広島原爆記念会」が制作した。平和への祈りを捧げていても原爆投下による悲しみの日を思い出してしまうという、被爆した歌人・山本康夫氏の短歌などが刻まれている。

 湯飲みを入れた箱には記念会による「製作目的」が記された紙片が入っており「爆心地付近千数百余度の高熱放射線を受けし土塊を使用して製作せり」「『新生日本のシンボル』として『子々孫々永久後世に伝える目的』のため、製作頒布せんとするもの」と書かれていた。

 広島原爆焼は過去に3点しか確認されておらず、焼き物がどれほど制作され、どこに配られたかはほとんどわかっていない。

 湯飲みは福山市住吉町で古美術…

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