・夜中にジャムを煮はじめた。
あんなにしょっちゅうつくっていたジャムだけれど、
もう一年くらい、じぶんでつくっていない。
記憶にあるのは、この季節にあんずのジャムを煮て、
お見舞いに持って行ったことだった。
食欲はないけれど、このジャムは食べられると言われて、
そりゃあよかったなぁとよろこんだっけ。
次の年になって、またあんずが実って、
長野のあんず農家の方が送ってくれた。
果実は律義に一年という時間を憶えていてくれた。
これで久しぶりにジャムをつくろうと思ったときには、
なんとなく自宅用くらいにしか考えてなかった。
しかし、1粒ずつを手の中で回すようによく洗って、
半分に切ってタネを出すくらいのときに、
そうだ、そういえばと去年のことを思い出したのだった。
今年はお見舞いじゃなくてお供えになるのかな。
明日起きたら花を見つくろってもらってと思っていたが、
それはもうやめにして、ジャムを持って行くことにした。
いいじゃない、お見舞いと同じことだよ。
元気になるといいねと訪ねることと、ほとんど同じだ。
お墓参りには何度か行ったけれど、
一周忌というのは、当然のことだけど、はじめてだ。
悲しみの感情が、最初に揮発すると思っていたけれど、
なかなか飛んで消えていくものでもなかった。
ただ、それよりも、積み重なっていくのは寂しさだ。
懐かしさの裏側には、寂しさがある。
グラニュー糖の買い置きがなかったので、
ケーキにつかう「きび砂糖」を使ったのだが、
去年と同じにすればよかったかなぁとも思う。
でも、「今年はきび砂糖にしたんだよ」と言えば、
きっとそれについて質問してきたりして、
たくさん話ができるから、そのほうがよかったかな。
あんずだけでもおもしろみがないから、
さくらんぼのジャムもつくることにした。
なんだか忙しい夜中になってしまったが、
そのほうがいいような気もする。
明日明後日と、京都は曇りの天気予報だね。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
たくさんの若い人に会った。山盛りの時間を大切にしてね。
土曜日、日曜日と祝日の「ほぼ日」は9時に更新しています。
昨日の「今日のダーリン」を読み逃した方はこちら。
あんなにしょっちゅうつくっていたジャムだけれど、
もう一年くらい、じぶんでつくっていない。
記憶にあるのは、この季節にあんずのジャムを煮て、
お見舞いに持って行ったことだった。
食欲はないけれど、このジャムは食べられると言われて、
そりゃあよかったなぁとよろこんだっけ。
次の年になって、またあんずが実って、
長野のあんず農家の方が送ってくれた。
果実は律義に一年という時間を憶えていてくれた。
これで久しぶりにジャムをつくろうと思ったときには、
なんとなく自宅用くらいにしか考えてなかった。
しかし、1粒ずつを手の中で回すようによく洗って、
半分に切ってタネを出すくらいのときに、
そうだ、そういえばと去年のことを思い出したのだった。
今年はお見舞いじゃなくてお供えになるのかな。
明日起きたら花を見つくろってもらってと思っていたが、
それはもうやめにして、ジャムを持って行くことにした。
いいじゃない、お見舞いと同じことだよ。
元気になるといいねと訪ねることと、ほとんど同じだ。
お墓参りには何度か行ったけれど、
一周忌というのは、当然のことだけど、はじめてだ。
悲しみの感情が、最初に揮発すると思っていたけれど、
なかなか飛んで消えていくものでもなかった。
ただ、それよりも、積み重なっていくのは寂しさだ。
懐かしさの裏側には、寂しさがある。
グラニュー糖の買い置きがなかったので、
ケーキにつかう「きび砂糖」を使ったのだが、
去年と同じにすればよかったかなぁとも思う。
でも、「今年はきび砂糖にしたんだよ」と言えば、
きっとそれについて質問してきたりして、
たくさん話ができるから、そのほうがよかったかな。
あんずだけでもおもしろみがないから、
さくらんぼのジャムもつくることにした。
なんだか忙しい夜中になってしまったが、
そのほうがいいような気もする。
明日明後日と、京都は曇りの天気予報だね。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
たくさんの若い人に会った。山盛りの時間を大切にしてね。
土曜日、日曜日と祝日の「ほぼ日」は9時に更新しています。
昨日の「今日のダーリン」を読み逃した方はこちら。
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