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【大相撲】

大砂嵐、今名古屋場所はラマダンとかぶらず「思い切ってできる」

2016年7月2日 紙面から

名古屋場所に向け、エジプト料理で英気を養う大砂嵐(左)と友人のハニーさん=名古屋市内で(佐藤春彦撮影)

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 エジプト出身で東前頭3枚目の大砂嵐(24)=大嶽=が、初めてラマダン(断食月)にかからない名古屋場所に挑む。6月6日に始まった今年のラマダンは5日に終了予定。場所に向け稽古に励んでいる大砂嵐は1日、「終わったら昼も水を飲むことができるからね。思い切って稽古ができる。気分も高まります」と語り、万全の状態で初日を迎えられそうだ。

 ラマダン中に食事が取れるのは日没から日の出まで。午後7時すぎに夕食を取り、午前2時ごろヨーグルトやバナナで夜食を取る。日中は気温30度超となる名古屋で稽古中に水分を補給できないのは苦しいが、先月30日には名古屋市内に初めてできたエジプト料理店「ツタンカーメン」へ。大砂嵐の大好きなスパイシーチキン、モロヘイヤスープ、ナッツや牛肉が入ったアラビアンライス、マカロニグラタンなどを、2年前に本紙でコラムを担当した友人のムハンマド・ハニーさん(36)と堪能した。

 3枚目という番付にも縁を感じている。西前頭3枚目だった2年前の名古屋場所では、史上初の快挙、横綱初挑戦から2日連続で金星を挙げた。「同じ3枚目でしょ?」とニヤリ。昨年も11勝していて、「名古屋場所はいいイメージがある。2年前は金星を取ったから。今年も頑張ろう!!」と意気込んだ。

 6月は3年ぶりにエジプトへ帰国し、シシ大統領から観光大使に任命された。2月に交通事故にあった父とも「ラマダン中に会えてすごい力をもらえました。帰してくれた大嶽親方にも感謝しています」。リフレッシュもできた。ラマダンが終われば相撲に集中するだけだ。 (岸本隆)

 <ラマダン> 主にイスラム教社会で使われている暦法(ヒジュラ暦)における第9月を指す。この月に、イスラム教徒が欲を捨て神に感謝するために断食することから、断食=ラマダンと捉えている人も多い。期間中は日の出から日没まで飲食ができない。西暦とのずれから毎年ほぼ11日前倒しになる。

 

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