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【ゴルフ】

重永、寝違えにもめげず首位発進

2016年7月1日 紙面から

3番でティーショットを放つ重永亜斗夢=北海道・ザ・ノースカントリーGCで

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◇長嶋茂雄招待セガサミー杯 <第1日>

▽30日、北海道千歳市、ザ・ノースカントリーGC(7167ヤード、パー72)▽曇り、気温20・2度、南6・6メートル▽賞金総額1億5000万円、優勝3000万円▽150選手(アマチュア7人)▽観衆2114人

 ツアー未勝利の重永亜斗夢(あとむ、27)=ホームテック=が1イーグル、4バーディー、1ボギーの67、5アンダーで、タンヤゴーン・クロンパ(タイ)とともに首位タイ発進した。朝から首痛で棄権も考えたというが、本人もびっくりの好プレーだ。マンデートーナメント(予選会)から勝ち上がった木下稜介(24)、全英オープン出場を決めている小平智(26)=Admiral=ら6人が3位タイで並んだ。

 やってみたら、できちゃった。重永はこんな心境で18ホールを回った。

 異変が起きたのは朝だった。ホテルで目覚めると、首が全く回らない。左後ろから背中にかけて、筋がピーンと伸び切った感じだった。「まずい、去年と同じことをやってしまった」。昨年のこの大会も、首筋を痛めて2日目開始前に棄権した。7〜8年前から違和感に悩んでいたが、原因は宿泊先のホテルの枕。硬くて高く、合っていなかった。それ以降、オーダーメードした枕を持ってツアーを回っていたが、今回はつい油断して持ってこなかったという。

 とりあえず、コースの練習場に来てみたが、痛くて体が回らず、ボールの行き先はバラバラ。「やっぱり棄権か」と思いながらマッサージしてもらったら、少し楽になった。できるところまではと思い、インからスタートした。

 ところがびっくり。11番こそ第1打を右の池に入れてボギーとしたが、「そこからアドレナリンが出たのか、痛みが気にならなくなった」。13番パー5の3打目を3メートルにつけて取り返すと、その後もショット、パットとも危なげなく、ボギーなし。1番パー4では残り122ヤードを直接放り込んでイーグルまで取っちゃった。

 首が回らなかったけれど、貯金は5つできた。ただ、プレー後の取材中も「やっぱり痛いです」と、何度も首筋をさすった。練習もできない。普段使っている枕を送ってもらうよう家族に頼んだが、届くのは2日後だ。「今夜の枕をどうするか。タオルや衣類でうまくつくるしかない。寝るのが怖いです」。首痛との闘いは続く。 (大西洋和)

<重永亜斗夢(しげなが・あとむ)> 1988(昭和63)年9月14日生まれ、熊本県出身の27歳。172センチ、60キロ。ホームテック所属。中学時代に九州ジュニア制覇。沖学園高(福岡)から日大入りしたが、1年で中退してプロ転向。だが、直後に左手首や首痛、難病指定の潰瘍性大腸炎などに襲われ、本領を発揮できなかった。2014年に初シード獲得。昨年は賞金ランク46位。過去最高位は15年RIZAP KBCオーガスタの3位。今季はここまで8戦して予選落ち2度、賞金ランク25位。「亜斗夢」の名は「アジアで一番に」との願いから。グリーンマーカーは鉄腕アトムの絵柄入り。

 

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