Atlantis

オンデマンド型システム構築ツール「Atlantis」

導入事例

案件管理や進捗管理から技術者を解放。

時計修理に特化したオリジナルシステムを「Atlantis」で構築。

株式会社プリズム様

  • 業務内容: 高級機械式時計修理業
  • 用途: 修理業務管理システム

概要

株式会社プリズム(以下、プリズム)は、機械式高級時計の修理会社である。顧客は、大手輸入商社、大手ディスカウントショップ、大手ブランドショップ、大手量販店などであり、法人相手のB to Bビジネスに徹してきた。会社設立は2005年だが、技術力の高さ、修理実績への評価が徐々に高まり、2年ほど前から急激に注文が増えてきた。そこで急務になったのが、業務のシステム化だ。見積を出すのが遅れたりすればビジネスに支障が生じるが、技術者は、案件管理や進捗管理に頭を悩ますことなく、技術に専念したいからである。

さまざまな方策を検討した末に、2014年、JSTのオンデマンド型システム構築ツール「Atlantis」を使って、時計修理業務システムを構築した。市販パッケージでは対応することが難しい、時計修理に特化したシステムを、「Atlantis」で構築した理由とその成果について、執行役員の福原健太氏に伺った。

  1. 1課題
  2. 2導入
  3. 3効果
  • ムラやモレをなくして、高度な技術力を持続的・安定的に提供したい。

  • 細部までこだわったオーダーメイドのシステムを「Atlantis」でローコストに開発。

  • 進捗管理はシステムに任せて技術者は技術に集中。しかも平均納期が1~2日短縮。

執行役員 福原健太 氏

執行役員 福原健太 氏

課題

ムラやモレをなくして、高度な技術力を持続的・安定的に提供したい

プリズムは、技術力を誇る会社である。
代表取締役社長の渡邉経夫氏は、スイスの高級時計メーカー・ジラールペルゴで技術責任者を務め、機械式時計の中でも最も複雑な機構である永久カレンダーやスプリットセコンドの技術を極め、帰国してから同社を立ち上げた。社員も、スイスWOSTEP認定書や時計修理技能士等を取得した第一級の技術者揃いだ。

修理の注文は右肩上がりで増えています。2年前と比較して、1.5倍から2倍になりました。そこで目指しているのは、技術力を持続的・安定的に提供すること。抜群の技術を持っていても、ムラがあるのはプロフェッショナルではありません。そして、品質と納期、この2つを安定的に提供するには、管理システムが不可欠になっていました。

従来は、修理品が入荷してから、修理して返送するまで、手書きと表計算ソフトで案件管理していた。つまり、修理が増えれば、紙の束も増える。

ビジネスの出発点は、見積です。修理品が入荷したら5日以内に見積書をファックス(以降、FAX)し、金額が了承されれば受注して修理を始めます。しかし、仕事が立て込んでいると、見積書をFAX送信するのが遅くなったり、見積への返事がずっと来ていないのにフォローしていなかったり、いろいろなトラブルが発生します。

修理のために預かっている時計は、高価なものばかりだ。受注から納品までを確実に管理するためには、案件管理のシステム化が急がれた。

問い合わせ対応も、技術者の負担になっていました。電話がくれば、該当単品の進捗状況を、正確に回答しなければなりません。また、『数カ月前に見積してもらってキャンセルになった品物だが、お客様がやはり頼みたいと言ってきた』などと言われれば、見積書や預り証のファイルを繰って、該当する記録を探すことになります。過去の伝票を1件探すのに1時間かかることもありました。10人前後という当社のマンパワーでは、すぐに生産性に影響してしまうのです。進捗管理と履歴管理を行い、誰でもスピーディに情報を検索・追跡できるようにしておくことも、品質・納期の安定性を確保するうえで重要なポイントでした。

導入

細部までこだわったオーダーメイドのシステムを「Atlantis」でローコストに開発

プリズムが求めたのは、見積から納品書発行まで一貫して業務の進捗を管理したうえで、蓄積される情報の検索や分析が容易にできるシステムである。

わたしの以前の職場は、業種は同じで企業規模は現在の15倍程度でしたが、オーダーメイドシステムの構築に数千万円かけていました。当社では、こんな投資はできません。しかし、業務が特殊ですから、パッケージ製品は見当たりませんでした。かろうじて修理業向けパッケージはいくつかありましたが、『数量は必ず1個であり、見積プロセスが重要である』という当社の業態には合っていません。また当社では、1つの時計に、モデルナンバー、ブランド名、機械型番、顧客各社がつける管理番号、当社独自の管理番号など、さまざまな番号を付与して管理していますから、入力項目・管理項目がものすごく多く、ここでもカスタマイズが必須でした。修理業という限られた市場向けのパッケージはもともと割高ですから、カスタマイズを加えると値段が非常に高くなってしまうのです。

Microsoft Access、FileMakerなどのデータベースソフトを使って開発するというベンダー提案もあった。しかし、基本機能は開発できても、見積自動FAXなどの業務支援機能が開発できなかったり、多大な追加コストがかかったりした。また、データが溜まると重くなったり、長年使ううちにOSとバージョンが合わなくなると動きが悪くなるなどの心配もあった。

いろいろ検討しては壁にぶつかるなかで、カスタマイズしやすい販売管理パッケージのベンダーとして名前を知っていたJSTにも問い合わせてみました。すると、即座に提案されたのが、JSTオリジナルのシステム構築ツール「Atlantis」によるオーダーメイド開発です。販売管理パッケージというものは、数量やコストを管理するシステムであるため、多少カスタマイズしても、『数量は必ず1個であり、見積プロセスが重要である』という当社の業態にはフィットしにくい、むしろ、「Atlantis」をうまく使ったオーダーメイド開発のほうが、当社のニーズをローコストで実現できるというのが、JSTの提案でした。

「Atlantis」は、プログラミングすることなく、パラメータ設定のみでアプリケーションを開発するツールであるため、オーダーメイドシステムをローコストかつ短期間で構築できる。また、「Atlantis」のパラメータ情報はテキストデータとしてデータ交換できるため、OSの影響を受けない永続的なソフトウェア資産として活用できるのだ。
プリズムは2013年暮に「Atlantis」採用を決定し、2014年初頭から開発をスタート。同年6月に稼働を開始した。

JSTのシステムエンジニア(SE)がプロトタイプを持ってきてくれるので、それを見ながら意見を言って、仕様を変えていくという開発スタイルでした。オーダーメイドのシステムを短期間で開発できる良い方法だと思います。使い勝手をいろいろ変えてもらいましたが、月2~3回ずつの打ち合わせをしながら、実質3カ月ぐらいの開発期間で、稼働開始することができました。
「Atlantis」は、汎用性がとても高くて、よくできたプログラミングツールだと感じました。コストと時間の両面で有利な『イージーオーダー』と言ってもいいでしょう。Windowsサーバーの購入まで含めて、当初の予算内で収まりました。前の職場のオーダーメイドシステムに比べると、10分の1以下のコストで、必要な機能を網羅できたのです。

効果

進捗管理はシステムに任せて技術者は技術に集中。しかも平均納期は1~2日短縮

オーダーシステムであるだけに、業務効率を高める機能も随所に盛り込んだ。そのひとつが、見積自動FAXだ。

見積書を作成するのにかかる時間は手書きのときとほば同じですが、紙に印刷しないでそのまま自動FAX送信できます。送信エラーがあれば、自動的に再送してくれますし、1週間経っても見積もりへの返信情報を入力していない案件は、もれなく再FAXします。これが非常に助かるのです。他の開発方法とは異なり、「Atlantis」は、この自動FAX/自動再FAXの機能をかなり容易に開発できました。

納期ワーニングも、他の開発方法では実現が困難だったが、「Atlantis」ではスムーズに開発できた。

4日経ったのに見積をまだ提出していない案件、約束した納期が迫っている案件などを、サッと一覧表示できます。作業から漏れているものを、システムが見逃さずにちゃんと警告してくれるのです。

こうしたさまざまな工夫をこらしたシステムの構築によって、「品質と納期の安定提供」は大きく前進した。

昼間に人が手作業するのではなく、夜間にFAXを自動送信するようになって、業務効率が上がりました。問い合わせがきても、パソコン画面を見ればすぐに回答でき、『探す時間』をとられません。部品の在庫管理も実現して、欠品を未然に防ぐ体制を確立できました。

こうして技術者が技術に専念でき、業務にムラがなくなった結果、業務全体がスピードアップした。

平均納期は1~2日短縮できました。それ以上にうれしい効果は、受注が増加傾向にあるにもかかわらず、今後も人数をさほど増やすことなくきちんと回していける見込みが立ったことです。

今後の展望

集計・分析を工夫して、品質・納期さらにコストまでコントロールしていく

次の目標は、蓄積されるデータを分析して、経営、営業、顧客満足度向上などへ活かしていくことだ。

まず知りたいのが、平均納期と再修理率です。強化・改善するために把握したい数値であると同時に、顧客へもアピールしたい。また、顧客の多くは、店舗ごとの取引金額やブランド別平均納期など、細かいところまで数値を知りたいと思っていますから、状況レポートを出せば喜ばれるでしょう。従来とは異なり、いちいち1枚ずつ紙をめくりながら手入力するプロセスが不要になりましたから、データをさまざまに分析して利用できます。そして、『安定性、持続性の実現』からもう一歩踏み出して、納期や品質の予測、コストの管理までできる会社へと進化していきたいのです。

修理番号をバーコード化し、工程ごとにバーコードリーダーで読み取る形で、リアルタイムな進捗管理をするなど、管理精度と使い勝手をさらに高める方策も検討中だ。使い始めてからも手直し・追加開発が容易にできる「Atlantis」は、プリズムのさらなる業務体制の強化を長期にわたって支えていくに違いない。

時計修理業務システムの構築効果

会社情報

株式会社プリズム様 (http://www.prizm-watch.com)
プリズムは、時計修理業界の活性化を目指して、さらなる技術者育成にも力を入れています。

  • 所在地: 東京都台東区上野3-13-8 2F
  • 設立: 2005年4月20日
  • 資本金: 1000万円
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