仕事の効率化を行う11の方法

      2016/06/22

定時までしか打刻されず、サービス残業で泣きそうな男性 [モデル:大川竜弥](S)

あなたは、仕事を効率的に行っているでしょうか? 仕事のやり方が悪いため、なかなか定時に帰れず、残業をするハメになっている人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、仕事の効率化を行う11の方法について紹介します。

 

 

1.自分で工夫する仕事の効率化アップ方法

 

ほんのわずかな工夫をしたり、少しだけ思考の転換を図るだけで、仕事や勉強がはかどることがあります。

「なんだ、ちょっとしたことじゃないか」と思うかもしれませんが、ここではその“ちょっとした”効率化をご紹介します。

1-1.やる気がでないときは、外発的動機づけを利用する

 

仕事の効率が悪くなっている理由の一つに、意欲の問題が挙げられます。

 

そんなときに有効なのが、外発的動機づけによって自分に対し、アメやムチを与える方法です。

 

アメというのは、いわばご褒美のことです。「この仕事が一段落したら彼女とデートをしよう」「ここまで仕事をやったら、映画を見に行こう」などと、ご褒美となるエサを与えるのです。こうするとエサをとるという目標を達成するために、目の前にある仕事をしようという意欲が出てくるのです。

 

外発的動機づけにムチを与えるというもう一つの方法もあります。

 

たとえば、「この仕事が遅れると評価が悪くなり、リストラの対象になりかねない」「だらだら仕事をしていると、ボーナスの査定にびびくかもしれない」といった具合に、悪いシチュエーションをイメージして思い浮かべ、そうならないようにと自分を仕事に向かわせる方法です。

 

ただし、過度なムチでなければ問題はないでしょうが、人によってはこれをあまりやりすぎると将来に対する不安のほうが大きくなって、逆に意欲をなくす可能性もあるので注意が必要です。

 

他にも、他人を動機づけに利用するという方法もあります。たとてば、「同期のアイツも頑張っているんだから、オレも頑張ろう」「ライバルに負けないようにしよう」と意識することで、意欲を高めるという方法です。

 

 

 

1-2.「できるヤツ」から技を盗む

 

社内を見渡せば、「仕事のできるヤツ」と、高く評価されている人が何人かはいるでしょう。

 

生まれながらの資質や能力、あるいは才能が“できる”原因だと考えてしまうと、自分には無理だと考え、そこで思考はストップしてしまいます。

 

ところが、素質や能力ではなく、「やり方になにか秘訣があるのでは」と考えられるようになればしめたものです。あとは、“できるヤツ”の技を盗み、自分でまねをしてみるのです。

 

普段から「仕事のできるヤツ」を観察し、そのヒントやノウハウが見えてきたら、あとは自分で試してみるのです。自分に合わない方法なら無理にそれを取り入れる必要はありませんが、自分にもできそうだと思ったらその要領をまねすればいいのです。

 

このように、「うまいやり方がないか」「効率のいい方法はないか」と模索するクセをつければ、よいノウハウを得るチャンスも増え、さまざまな場面で仕事の効率アップが図れるに違いありません。

 

 

 

1-3.仕事には締め切りをもうける

 

仕事というのはだいたい締め切りがもうけられています。しかし、これがアバウトな場合、だらだらと取り組んでしまい、時間ばかり食ってしまって他の仕事に悪影響を及ぼす場合もあります。

 

このように締め切りがはっきりしない仕事の場合、仕事の決定権を持っている上司などに、明確な締め切りを設定してもらいましょう。なぜなら、締め切りというのは他人から強制的に設定されるほうが効果が高いからです。

 

他人に締め切りを設定してもらえない場合は自分で締め切りをもうけることになりますが、その場合は甘えが出てなかなか守れないということもあります。また、長期的な仕事の場合だと、たるみが出てくる可能性もあります。

 

そこで、長期の仕事の場合は、まず仕事量を一週間単位に振り分けて小さな締め切りを作ることがポイントです。

 

一つ付け加えると、前に述べたようにアメを用意しておくのも効果的です。「一週間の仕事が終わったら、彼女とレストランで食事をする」など、自分にご褒美を用意するのです。

強制力のない締め切りは途中で挫折する可能性が高いので、アメを用意しておいて、計画を破綻させないようにしましょう。

 

 

 

1-4.勢いに乗っているときにこそ仕事を進める

 

仕事が勢いに乗っているときは、勝ちが勝ちを生むような形で物事がよい方向へどんどん進んでいくものです。そのせいか、心理的にも楽観的になることが多くなり、さらに勢いづいていくものです。

 

勢いに乗っているときは、仕事が一段落したからといって、遊びに出かけたり休んだりはしないほうがいいでしょう。その勢いに乗ったまま、できるだけ多くの仕事をこなしてしまうのです。なぜなら、逆に全然乗らない日もあるからです。

 

ノリの悪い日は一生懸命悩んでも、ほんのわずかしか仕事が進まないということがよくあります。だから、進められるときはできるだけ進み、進まない時の分までカバーしておくのです。

 

 

 

1-5.頭の中のモヤモヤはビジュアル化して整理する

 

複雑な問題やさまざまな可能性に対する検討といった作業を頭の中で模索しても、なかなか整理がつかないことが多いものです。

 

問題点なのかもはっきりせず、頭の中がモヤモヤした状態で一日が過ぎていくことさえあります。こういう状態では仕事も勉強も効率よく進みません。

 

こんなときは、頭の中にあるものを一つ一つ紙に書き出してみましょう。

 

すると、曖昧だった問題点が明らかになったり、どこが曖昧なのかがわかったり、見落としていた問題点の所在が明確になったり、やるべきことのプライオリティがはっきりしてくるなど、実にいろいろなものが浮かび上がってきます。

 

頭の中にある情報や知識はバラバラになっているので、一つ一ついったん紙に書き出していきます。そうして書き出したものをじっくり見ていくと、断片的な思考の素材が互いに触手を伸ばすようにしてつながっていき、個々の要素の位置関係や関連性がはっきりしてきます。

それらを線で結んだり囲ったり、あるいはムダなものを消すなどして思考の足跡をつけていきましょう。

 

こうして頭の中にあるランダムなデータをいったんアウトプットして整理すると、非常に理解しやすくなります。

 

 

 

1-6.「快体験」と「前頭葉の刺激」で脳を活性化する

 

仕事の効率アップを図るためには脳の活性化も欠かせません。そのための方法には2つあります。

 

1つ目は、快体験を持つということです。

「面白い」「楽しい」と感じられるなにかを持っているとき、人は生き生きとし、意欲的になります。こういう意欲の高まっているときは、脳も活性化しています。逆に、何に対しても意欲が出なくなり、あまり面白いと思えるものや楽しいと感じられるものがなくなってくると、感情の老化とともに脳の働きも衰えてくるのです。

意欲や興味・関心の持てる対象を持つこと、それによって「面白い」「楽しい」という快体験を多く持つことは、脳の衰えを防いだり活性化させるのに有効な手段になります。

 

2つ目の方法は、脳の前の方にある前頭葉という部分に刺激を与えて脳を活性化する方法です。前頭葉は、意欲や感情と深くかかわる部分と考えられています。

脳科学の専門家によれば、文章を読んだり単純な計算をすることによって前頭葉の前頭前野が刺激され、活性化すると言います。つまり、読み・書き・計算は一見単純に見えますが、脳の活性化には有効な手段なのです。

また、計算の場合は電卓に頼ってしまいがちですが、あえて筆算を心がけるのも有効な手段になるでしょう。

 

 

 

1-7.オフタイムはしっかり確保!

 

仕事がつまらないときに、ダラダラと時間をかけてしまうことはないでしょうか。つまらないから集中することができず、集中できないから効率の悪い仕事をしてしまう。しかも、そんなつまらない仕事に限って量が多いということもありがちで、不本意ながら残業をするハメにもなったりする。

 

効率の悪い仕事ぶりによって、リフレッシュできる貴重なオフの時間がなくなってしまう。こうなると気分転換もできず、仕事の効率がさらに下がってしまうものです。

 

そんな中でもまずは、ストレスを発散しリフレッシュをすることが大切です。その貴重なオフタイムを損なわないために、あるいはより楽しくするためには、たとえつまらない仕事とはいえ、仕事は仕事ときちんと割り切る考え方が必要です。

 

つまらない仕事でもとにかく集中し、スピードを速めて終わらせ、オフの時間をしっかり確保することが大切です。お金のためと割り切るならそれでもいいし、思い切り遊ぶために早く仕事を終わらせようと考えるのもいいでしょう。

 

そういう考え方を身につければオンとオフがきっちり使い分けられ、仕事のクオリティも上がるものです。

 

 

 

 

2.他人を活用した仕事の効率化アップ方法

 

社会の中で生きている以上、他人とのかかわりは避けて通れません。また、さまざまなシチュエーションの中で他人の力に頼らざるを得ないときもあります。

 

その意味では、他人の力をうまく使う方法を身につけておくことは、スムーズな社会生活を送るためにも大切なことだと言えます。

 

例えば会社の中で周りの人間をうまく使えなければ、人間関係能力のない“できないヤツ”と判断されて出世を棒に振ったり、最悪の場合は左遷やクビの対象になることも十分考えられます

 

少し大げさな言い方をすれば、他人をうまく使えるか使えないかという部分で、実社会における生産能力の有無が問われているとも言えるのです。

2-1.社内の潮の流れを「観察」する 

 

会社に慣れてくると、実務上での能力ばかりではなく、社内での政治力や影響力など、それぞれが持つ本当の力がだんだんとわかってきます。

 

そういう中で、自分をどう方向づけていくか、どんな人たちと結びつきを強めていくかという問題は、仕事のしやすい環境を作るという意味でも重要なことでしょう。

 

出世などには興味がなく、仕事は単に食べるための手段だと割り切って、アフターファイブや休日の過ごし方のほうに優先順位を置く人もいるでしょう。人生観は人それぞれなので、それはそれでいいと思います。

 

しかし、昇進を考えているのであれば、社内の潮の流れをかぎ分けながら未来のある方向に舵を取って進むべきです。つまり、会社の中での人間関係をとらえながら、政治力のある上司、あるいは将来性のある上司など、自分が望む進路上に立っている人との結びつきを強めていくことが必要になります。

 

中には、実力さえ磨いておけばいつかは出世街道に乗れるという理由から、自分の力を伸ばすことだけに専念する人もいると思います。たしかに“仕事のできるヤツ”と目されていれば、危うい立場に追い込まれることはないかもしれません。

しかし、それでも安泰とは言えないのです。自分をライバル視する者に足元をすくわれることもあるでしょうし、力のない上司の失脚によって思わぬ方向へ流される可能性もないとは言えないのです。

 

しかし、そういう危機に立ったときでも、自分をバックアップしてくれる力のある人間がいれば、危機を逃れることができるでしょう。

 

では、自分をバックアップしてくれたり、引き上げてくれる人間をどうやって探せばいいのでしょうか? また、自分の方向性をどうやってつかめばいいのでしょうか?

 

そこで重要になるのが、「観察」です。

 

ポイントとしてはまず第一に、どの上司に政治力があり、発言力があり、社員に影響力があるか、という視点を持つことです。次に、出世という観点から言えば、どんなタイプの人間が出世していくか、という視点も大切です。さらに、引き上げた人間と引き上げられた人間のタイプにも目を向ける必要があります。

 

つまり、個々を見るだけではなく、職場の人間同士のリレーションシップにも注目し、それを把握するというこうことです。そうすれば「ウチの会社は、こんな人間が出世していくんだな」「こういう人脈づくりが昇進に役立つのか」「この部長は、こういうタイプの人間を周りに置きたがるのか」などと、さまざまな面が見えてくるはずです。

 

その上で、どの上司と関係を深めていけばいいか、自分の能力特性を生かすにはどの上司に認められればいいかなど、方向性を探ればいいのです。

 

 

 

2-2.上司を味方にする

 

仕事ぶりを見るとなかなか優秀なのに、上司との関係が悪いばかりに出世できない人がいます。一方では、仕事能力は並み程度でも、上司に気に入られてうまく出世街道を歩く人もいます。つまり、組織の中では仕事能力だけではなく人間関係能力も重要になってきます。

 

社会における自分の立場や将来を考えれば、仕事の能力向上だけではなく、上司とうまく折り合いをつけることの重要性も無視できません。では、基本的にどういうスタンスや考え方がそこでは必要となるのでしょうか。

 

そのポイントは、上司の自尊心を傷つけないこと、そして上司の自尊心を満たすことです。

 

「自尊心を傷つけない」という例として、仕事上で上司と意見が対立した場合、相手の自尊心を傷つけないように断片的な言い方を避けたり、質問をする形で相手が自分で気づくような方向へさりげなく持っていくことです。

 

もう一つの「自尊心を満たす」例として、相手が「自分は上司である」という意識の強い上司であれば、敬意を払いつつ上司としてきちんと立ててあげることが最低条件と言えます。

 

上司は仕事の先輩でもあるわけですから、わからないことがあれば素直に教えを乞うのもいい方法ですし、さらに上級テクニックを使えば上司に教えを乞う形で仕事をやってもらうことだって可能なはずです。

 

 

 

2-3.脅し・すかし・泣き落としの「根回し」術

 


仕事がある程度できるようになってくると、一つのプロジェクトを任されてそれを推進していかなければならないといったこともよくあります。

 

上司の協力のもとにスムーズに仕事が進んでいけばよいのですが、ときには他の部署のプロジェクトとなんらかのパートでバッティングし、上司同士の思惑などが絡んで仕事が暗礁に乗り上げることもあります。

 

こうした最悪の事態を招かないための有効な手段の一つに、“根回し”があります。

 

どんな世界でも本音と建て前があるものですが、原則的に集団では建て前が通りやすく、個人間では本音が通じやすいと言えます。そこで、根回しの際には一対一の個人間の話に持ち込んで、本音の部分で相手を説得するなり身を引かせるといった高度なテクニックが必要になります。

 

理詰めで物事が進めば根回しなど必要はないかもしれませんが、実際にはそうもいかないことがあります。そのためにも、「根回しテクニック」も磨いておきましょう。

 

 

 

2-4.ネット情報よりも人間の知識にアクセスする

 

インターネットによって情報を得るのが簡単になりました。

 

しかし、インターネットで情報にアクセスするよりも、人の知識にアクセスしたほうがメリットは大きいものです。

 

何かを知りたいと思ってインターネットで検索すると、膨大な量の情報が提示されます。自分にある程度の知識がなければ、その中で自分が必要としているものがどれなのか、すぐにはわかりません。

 

それよりも、知識を持っている人間に聞いたほうが早いものです。曖昧な質問をしても相手がうまく推測してわかりやすい言葉で教えてくれるでしょうし、疑問に思った点もすぐに答えてくれるからです。

 

 

 

以上である。

どうだろうか。

 

今回は仕事の効率化をはかるために自分で工夫する方法から、人を活用した高度なテクニックまでを紹介した。

自分で工夫する方法は即効性が期待できるが、人を活用した方法は時間や手間ヒマがかかると思います。しかし、長い目でみると効果は大きいでしょう。

 

仕事の効率化を行うことで時間的な余裕が生まれるばかりでなく、社内で「できるヤツ」と評価のアップにもつながるかもしれません。

うまく仕事の効率化をはかるために、ここで挙げた11の方法を参考にしてほしい。

 

 

 

 

まとめ

 

1.やる気がでないときは、外発的動機付けを利用する。

2.仕事は、“できるヤツ”から技を盗む。

3.仕事には、仕事に締め切りをもうける。

4.勢いに乗っているときこそ仕事を進めておく。

5.曖昧なことは、紙に書き出してみる。

6.脳の活性化のためには、「快体験」と「前頭葉の刺激」を利用する。

7.オフタイムをしっかり確保する。

8.仕事のしやすい環境を作るために、力のある人との結びつきを強めておく。

9.上司を味方にするためには、上司の自尊心を傷つけないこと。上司の自尊心を満たすこと。

10.他部署と共同プロジェクトをうまく遂行するためには、「根回し術」も必要。

11.ネット情報よりも、人への知識にアクセスするほうがよい。

 

 

 

 

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