俺を捨てたら店ごとブッ壊してやるからな――
こんにちは、氷太よ。
今日は阿部あかね先生の
『好きというのになぜかしら』
を頂いていくわね。
阿部あかね先生の登場人物って仕事がリーマンとかじゃなくって専門職の仕事をしているのが多いと思わない?
凄く萌える。
特に今回、料理人とその店のオーナーのお話なんだけど・・・。
氷太が好きな人も料理人なのよね~。
付き合ってた頃は毎日毎日当たり前のようにご飯作ってくれてたけど、仕事でも作って家でも作るって拷問みたいなもんよねきっと。
なんで「作ってあげる」選択肢が浮かばなかったんだろう・・・。
その時の浅はかな自分をこの漫画見ながらぼんやり思い出しちゃったわ・・・。
あとアタシさ・・・・
話がなげええ!
オバハンかお前は!!
あらすじ
押しに弱くて惚れやすいシェフの由一(ゆいち)は、
武久(たけひさ)にくどかれまくった結果、彼の店に移って同棲中。
だけど、武久は誰にでも優しくて、誰にでも「好き」と言う。
本当に愛されているのか、不安になる由一だが……?のほほんオーナー×ツンデレシェフ、ちょっと過激なラブ・ドルチェ!!
「奪われることまるごと全部R」も収録!
こんな感じね。
これスピンオフ作品だったのね、読んでから気付いたわ。
この記載されているそれぞれの特徴を前提としてこの物語は成り立っているわ。
だから例えばお店の運営がどうとか、従業員達もスポットを当てて描かれているとか、そういった寄り道要素は一切ないわね。
このこじらせた部分を持った2人の関係性をずっと描写していく事になるわ。
登場人物
由一(表紙左)×受け
料理人であり、引き抜かれて現在の武久のお店で働く事になる。
押しに弱いが基本性格は男らしく、独占欲が非常に強い。
武久(表紙右)×攻め
大人の雰囲気・余裕を漂わせる飲食店のオーナー。
全ての事を褒め、愛するが恋愛感情は由一だけ。
序盤のアナタは結構ヤバイ人ですよー!!
感想
ストーリー・キャラ・絵
第1話を読み終えただけの感想で言うと
「うわ・・・俺なんつー漫画買っちまったんだ・・・。」
ちょっと後悔しちゃうような内容だったの。
理由は2人のそれぞれダメなこじらせてる部分が、いきなり極振り状態で描かれているから。
・・・・何言ってるかわからんって?
うーんそうねえ・・・。
例えばRPGのゲームを想像して頂戴。
アナタが主人公。
自分の住んでる町が襲われて、モンスターと戦っていきます。
そこでボスを見つけ戦うけれども、形勢は圧倒的に不利です。
そこでホモカップルが応援に駆けつけます。
ホモカップルの職業は戦士と僧侶です。
「おおきに助かったやでホンマしかし・・・!よーし反撃開始やで!!」
と思いきや。
戦士の力の数値は999で抜群の破壊力を秘めていますが、素早さの数値が1なので攻撃が当たりません。
僧侶のMPは999で回復し放題ですがHP・防御の数値が1なので1回でも攻撃を食らったら死んでしまいます。
あなたはきっとこう思うでしょう。
クソゲーか!!
テメーらなんでそんな尖ったパラメーターなんだよ!!
こんな感じになっちゃうのよね。
いきなりかなり危ない奴らが描かれるのよ。
いきなり過度過ぎるのよ。
特にオーナーが1番初めに怒った時の行動。
ここがガチで人間としてヤバイと思っちゃったもん。
でもそこからゆっくりゆっくりと、何故2人はそんな行動を起こすのかとか何故好きだと分かっているのに相手を試すような事をするのかとかが、キャラクターの背景をしっかりと、そして2人の関係性を甘く描いていくから後半になればなるほど感情移入していくようなまるで「システム」のような構造になっているわね。
だからこの物語は、このこじらせている部分がなければ物語として成り立たないけども、そこを成り立たせるためには強調するしかないので読み手としては序盤はよく昔の少年マガジンで多用されていた表現
「!?」
が頭の中で起こると思うわ。
ぶっちゃけストーリー性や絵やテンポとか色々総合して名作に入る面白さを兼ね合わせているんだけども、どうしても序盤の違和感はその時では拭えないと思うのよ。
むしろちょっと抵抗を覚える人もいるかもしれない。
だけど物語の中盤以降、もしくは2回目以降の読書で「名作」になるというスルメ漫画ね。
タイトル『好きというのになぜかしら』は本当に納得。
まさにこの漫画のテーマそのままを切り取ったタイトルね。
アタシはこのタイトル、2つの意味を持つ掛け言葉がと認識したわ。
「いうのに」の部分が【言うのに】と【なのに】の意味に置き換える事ができると。
発展
さすが先生、かなり豊作ですぞ~!!
可愛らしさが前面に出てるのが秀逸。
よくある自己満足とかファンサービスじゃなくって、ちゃんとキャラクターを描いている。
まとめ
読みきってしまうと一丁両端な部分が全て良い方向へ向かう漫画。
大人の恋愛要素もありつつ、チョコバナナ生クリームクレープよりも甘い要素も欲しいって人にオススメ。
特にこの普段オラついている由一が見せるデレ、たまんねえぞ!!(迫真