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 欧州統合懐疑派の右翼政党の候補がリベラル派候補に大接戦の末敗れた5月のオーストリア大統領選決選投票について、同国の憲法裁判所は1日、開票作業に多数の違法行為があったとし、選挙のやり直しを命じた。再選挙は今秋にも行われる。結果次第で欧州連合(EU)に大きな打撃となる。

 5月22日の決選投票では、右翼政党・自由党の下院第3議長ホファー氏(45)が欧州統合促進を掲げる「緑の党」元党首のファンダーベレン氏(72)に得票率わずか0・7ポイントの差で敗れたが、その躍進はEU加盟国で続く統合懐疑派の勢力伸長の象徴となった。

 憲法裁は、投票翌日に行われた不在者投票の開票をめぐり、立会人が不在だったなどの違反が14選挙区で確認され、その合計票が両氏の票差約3万票の2倍を上回るとした。ホファー氏は当日投票分の開票が終わった段階では3・8ポイントリードしていたが、不在者投票の開票で逆転された。

 今月8日に予定されていたファ…

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