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佐久に大型パラボラ建設 はやぶさ2などと交信

新パラボラアンテナの完成予想図=宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が臼田宇宙空間観測所(長野県佐久市上小田切)に近い同市前山の国有林に、宇宙探査機と交信する新地上局(大型パラボラアンテナ)を建設することになり、30日、現地で造成工事が始まった。2019年度完成予定で、小惑星「リュウグウ」の資料採取を目指す探査機「はやぶさ2」や日欧共同による水星探査機との交信が期待されている。【武田博仁】

     JAXAによると、現観測所のパラボラアンテナは直径64メートルで国内最大だが、建設後32年がたち老朽化が進んでいるため、後継となる同54メートルの新アンテナを設ける予定だ。現アンテナより小ぶりだが、新たに現行より高い通信周波数を備え、性能の向上が見込まれている。

     建設地は現観測所の北西約1・5キロの蓼科スカイライン沿いにある尾根筋の緩やかな斜面で、面積3万5000平方メートル、標高1580メートル。総工費は100億円超の予定。

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新地上局(パラボラアンテナ)建設地を訪れた関係者=長野県佐久市で2016年6月30日、武田博仁撮影

     同日は施工会社主催の安全祈願祭があり、JAXA関係者ら約20人が出席した。

     JAXAの深宇宙探査用地上局プロジェクトチームの沼田健二・プロジェクトマネジャー(48)は「深宇宙探査を継続するのが我々の使命。新アンテナは新たな周波数帯を用いてノイズが抑えられ、これまでの2倍のデータの送受信を目指している」と話した。

     柳田清二市長は「世界水準の技術と能力を持つ国家的プロジェクトであり、地元として万難を排して支えたい」と期待を込めた。

     臼田の観測所は遠い宇宙の微弱な電波を捉える適地として立地。現アンテナは2005年に地球との交信が一時途絶えた小惑星探査機「はやぶさ」の信号をキャッチし、地球への帰還に貢献するなど活躍した。当面はそのまま運用を続けるという。

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