大手格付け会社 EUの債券を1段階引き下げ
大手格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズは、国民投票でイギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱が決まったことで、EUの財政に不透明感が強まったなどとして、EUが発行する債券の格付けを1段階引き下げました。
スタンダード・アンド・プアーズは30日、EUが発行する債券の格付けを、「AA+」から「AA」へと1段階引き下げたと発表しました。格下げの理由についてスタンダード・アンド・プアーズは、国民投票によって、EUの予算の拠出額が3番目に多いイギリスの離脱が決まったことで、歳入の見通しや財政の柔軟性など、EUの財政に不透明感が強まったことや、政治的な結束が弱まったことなどを挙げています。
イギリスの国民投票の結果を受けて、大手格付け会社はイギリスの国債の格付けを相次いで引き下げていますが、EUが発行する債券の格下げは、国民投票後初めてです。ただ、スタンダード・アンド・プアーズは、EUのほかの加盟国の離脱は見込んでいないとして、今後の格付けの見通しについては「安定的」とし、さらなる格下げは想定していないとしています。
イギリスの国民投票の結果を受けて、大手格付け会社はイギリスの国債の格付けを相次いで引き下げていますが、EUが発行する債券の格下げは、国民投票後初めてです。ただ、スタンダード・アンド・プアーズは、EUのほかの加盟国の離脱は見込んでいないとして、今後の格付けの見通しについては「安定的」とし、さらなる格下げは想定していないとしています。