【6月30日 AFP】フィリピンで30日、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)氏(71)の大統領就任宣誓式が、首都マニラ(Manila)にあるマラカニアン宮殿(Malacanang Palace、大統領府)で行われた。ドゥテルテ氏は過激な発言や無情ともいえる治安対策を掲げ物議を醸している。

 フィリピン大統領の就任宣誓式はこれまで大勢の国民の前で行われてきたが、ドゥテルテ氏は慣例を破って大統領府内で、ごく少人数の前で宣誓した。任期は6年。

 南部ダバオ(Davao)の市長を長く務めたドゥテルテ氏は先月の大統領選で、10万人の犯罪者が死亡し、マニラ湾(Manila Bay)の魚は投げ込まれた犯罪者の死体を食べて肥え太るだろうなどと公約し圧勝した。

 ドゥテルテ氏は治安対策として、死刑制度の復活や、犯罪者の射殺命令、麻薬密売人を殺害した警察官らへの報奨金制度を掲げ、物議を醸している。また、自身が掲げる治安対策で他にも重要となるのは、未成年の夜間外出と午前0時以降のアルコール販売を禁止し、社会的自由を抑制することだとも述べている。(c)AFP/Cecil MORELLA