新製品情報シマノが9100系デュラエースを発表 クランク一体型パワーメーター搭載
サイクルパーツブランドのシマノが、ロードバイク用コンポーネントの最上位グレード「デュラエース」の新モデル「R9100」シリーズを発表した。クランク一体型のパワーメーターや油圧ディスクブレーキ、Di2(電動変速モデル)の自動変速システム「シンクロシフト」などが新たに導入された。
4年ぶりのフルモデルチェンジ
デュラエースが4年ぶりのフルモデルチェンジを果たした。9100系では、11段リア変速やクランクの4アームといった仕様を継続し、先代の9000系からさらに進化熟成。ドライブトレインによるパワーロスを最小限に抑え、ライダーの出力を最大限に発揮させることをコンセプトに開発された。
デザインは面とエッジを強調したものとなり、複雑な色合いの表面仕上げと相まって従来から大きく変わった印象を与えている。
新しいクランク「FC-9100-P」は、シマノとして初めてパワーメーターを搭載した製品で、自転車市場でも初めてのクランク一体型パワーメーター。ひずみセンサーはクランク内側に、電池などの機構部分はクランクシャフト内に搭載する。従来よりも幅の広いデザインになったが、BBを含めたクランクセット全体で7g軽量化している。
ディスクブレーキを標準設定
デュラエースに初めてディスクブレーキシステムが標準ラインナップされた。
新たに導入された油圧式のディスクブレーキは、さまざまな状況下で安定した制動力とコントロール性を得られるよう作り込まれた。アイステクノロジー・フリーザローターは、ディスク外周部で発生した熱を軸側に逃がすことで、広い表面積により熱を空気中に放出。高い放熱性能により、安定したパフォーマンスを発揮する。
従来型のリムブレーキキャリパーも制動力をアップ。また形状を見直してタイヤとのクリアランスを向上し、28Cまでの太いタイヤに対応した。
ロードにもシンクロシフト
マウンテンバイク用の電動コンポーネントに採用されている、フロント&リアの自動連動変速システム「シンクロシフト」が、ついにロードコンポーネントにも登場。新型デュラエースに搭載された。
フロント側の変速時にギア比が大きく変わらないようリア側を自動変速するセミシンクロモードと、リア側の段数と変速操作に応じて自動的にフロント側を変速するフルシンクロモードを用意。フルシンクロモードはフロント側を意識せずに全体を「アップ」「ダウン」のみの直線的な操作で変速が可能。このモードはタイムトライアルでの使用を強く意識しており、DHバーやブルホーンバー先端に装着する変速ボタンは、左右1つずつのみという思い切った構成になっている。
Di2の設定をスマートフォンやタブレットから操作できる「E-TUBE」(イーチューブ)に対応し、専用の機器や配線なしで設定を変更できるようになった。シンクロシフトの変速タイミングやスイッチ位置の変更といったカスタマイズや、パワーメーターのシステムチェックなどもスマホやタブレットで操作できる。
ホイールのリムハイトはC50がC60、C35がC40に拡張された。ホイール剛性が向上するとともに、空気抵抗を軽減するようにデザインされている。従来同様にC24もラインナップされている。