こんにちは、エアロビのお姉さんこと鳥巣愛佳です。高校生の頃から後輩や生徒にダンスやエアロビクスの指導をしています。
その楽しさとやりがいに味しめて、新卒でフリーランスのフィットネスインストラクターになりました。
私が指導している、大会入賞を目指している子たちが多く通うクラスでの出来事です。
このクラスには毎週1時間近くかけて通ってきてくれる、やる気満々の生徒たちがいます。
保護者が毎回電車で送り迎えしてくれている家庭もあります。レッスンも見学自由にしているので、しっかり練習風景も見ていかれる保護者の方もいらっしゃいます。
そんなレッスンの終わり皆が帰ったスタジオでひとり、居残って練習している小学3年生の女の子の生徒がいました。
「今日も頑張ってるね〜えらいね。」
すごく真面目で頑張り屋さんの彼女。その成長も目を見張るものがあります。
保護者に話しを聞くと小学校3年生ながら、練習が大好きで毎日筋トレやストレッチ、練習をしているのだとか。
様子を見ながら保護者の方との会話していると、こんな話題になりました。
「親はどんなサポートをしてあげればいいのでしょうか?」
すごくハッとさせられました。
その時の少し悩んでいるような、でも強さを秘めたお母様の表情が頭から離れません。
私はレッスンで頑張っているその生徒を一生懸命に指導していました。
でもこの言葉とその表情で、
"お母さんだって頑張っている "ということがヒシヒシと伝わってきたのです。
一瞬の間でしたがここで何を言うべきか、すごく迷いました。
保護者の協力なしでは成り立たない「習い事の先生」という立ち位置
私はこのインストラクターという仕事に半端じゃない可能性と、やりがいを感じてこの道を選んでいます。
日々その確信は強くなっていくばかりです。
ですが私は結局その子達にとって「習い事の先生」でしかないんですよ。
1週間に1度のたった1時間。
保護者や学校の先生に比べたら、一緒にいる時間も小さいものなのです。
こどもにとっての「習い事の先生」という職業は、保護者なしでは成り立ちません。
信頼してお月謝を払ってくださるのも、送り迎えしてくれるのも、その時間に合わせてご飯を作ってくれるのも保護者です。
保護者にとっては当たり前のことかもしれませんが、私はそれがないと仕事ができないのです。
こんな笑顔も保護者の支えあってです。
私は保護者に何を伝えられるのか?
そんな保護者に対して、私は一体何を伝えられるのでしょうか?
大学卒業したばかりの、まだこどものような私です。でもそんな私でも信頼してくださって今があるのです。
本気で頑張るこどものために、保護者も本気で考えているんです。だから私も本気で応えたいんです。
私の母の話を聞いてください。
私は何年もこどもを指導してきたベテランの先生でも、教育のスペシャリストでもありません。
そんな私が伝えられるのは「私の経験談」つまり「自分が母にしてもらったことの話」くらいなのです。
「私の母は送り迎えをして、美味しいご飯を作ってくれて、とにかく私を褒めてくれました。」
私は母が私にしてくれたことを、そのまま話しました。
その子も私と同じダンス大好きな向上心のあるタイプ。きっと通じるものはあると思いました。
母は私の先にはいかず、ただ背中を押してくれていました。
すごく一生懸命に勉強してダンスや体のことに詳しい保護者の方もいらっしゃいます。インストラクターよりも詳しくなってらしゃる方も...
私の母もそうなのではないかとよく聞かれます、むしろ母親がインストラクターかと聞かれることも。
私の母は普通の専業主婦です。普通の定義はよくわからないのですが、私が変だとするならば、母は普通な方でしょう(なんか悲しいこの例えw)。
母はそのスタンスを変えませんでした。
もしここで母が知識にしろ技術にしろ私がやる先を与えていたとしたら、きっと今私はこうなっていなかったと思います。
おかげで私は自分で学ぶ過程を模索しながら楽しんでいました。
こんなポーズも親からも先生からも教えてもらってないです。笑
環境は全力で整えてくれました。
さっきの送り迎えやご飯もそうですが、レッスン費ももちろん家計をやりくりしてくれていたのは母です。
練習場所の確保も母がやってくれたこともありました。進路が変わる時やスキルアップしたい時も、先生に話をしてその度にベストな環境を作ってくれたのも母です。
あと発表会や大会の早着替えの手伝いも、めっちゃ早かったですww
肯定する強さをもつ母を尊敬しています。
こどもが頑張る隣で頑張る保護者の存在も、もちろん素晴らしいと思っています。
もし私の母がアスリートだったりしたら、それはそれで面白かったのかもしれませんね(あり得ないけどw)
でも母は自分は前にでずに、先生と私に任せてそのサポートに徹していました。
動きのこともトレーニングのことも、私に聞かれる以外は何も言いませんでした。
そして例え結果が出なくても、頑張ったあとは必ず褒めてくれていました。
口を出したかったことは山ほどあったと思います、いても立ってもいられないこともあったと思います。いまもそうでしょうね、きっと。笑
それでも一歩引いてこんなにも私を肯定して育ててくれた母を尊敬しています。
怒られそうだから小さく写真載せます。笑
母を重ねた答えに安堵の表情がみれた
こう話しをした後、その保護者の表情は綻んだように見えました。
"お母さんも頑張っている"この気持ちを、私も大切にしていきたいですね。
教育も指導も子育ても正解はないです。その子のためを思っての行動が100%正しいわけでもないです。
母と重ねたこの気持ちを思い出して「習い事の先生」としてどれだけの価値を生徒に与えられるのか、今後もワクワクしていきたいですね。
らぶゆー!!