大相撲名古屋場所
2016年7月10〜24日開催
入場券発売中
社会令状なしでGPS捜査「違法」 名古屋高裁、懲役6年判決も支持衛星利用測位システム(GPS)端末を無断で車両に取り付ける捜査が違法かどうか争われた窃盗事件の控訴審判決で、名古屋高裁は29日、昨年12月の一審名古屋地裁に続き「プライバシーを大きく侵害する危険性があり、裁判所の令状なしでのGPS捜査は違法」との判断を示した。GPS捜査を巡る違法判断は、高裁では初めてとみられる。 GPS端末を設置する捜査を巡っては、全国の警察が警察庁の運用要領に基づき「任意捜査として令状なしでも可能」との見解で行ってきたが、法規定はない。高裁は「新たな立法的措置も検討されるべきだ」と言及した。 判断が示されたのは、窃盗などの罪に問われた愛知県小牧市、無職平手帝丈被告(44)の判決公判。判決理由で村山浩昭裁判長は「GPS捜査は対象者に気づかれず、容易に正確な位置情報を常時取得でき、交友関係や思想・信条などの個人情報を明らかにできる」と指摘。その上で、3カ月半で1600回以上の位置検索をした捜査状況を「プライバシー侵害の危険性が現実化している」と判断した。 弁護側はGPS捜査で把握した立ち回り先のビデオ映像は違法に収集された証拠として一部無罪を主張したが、高裁は「違法捜査との関連性は強くない」と証拠能力は認め、懲役6年の一審判決を支持し、控訴を棄却した。 被告の弁護人は「新たな立法措置に踏み込んだ点は評価できるが、違法捜査に基づく証拠は排除されるべきだ」と話した。 一方、愛知県警は「判決の詳細を入手していないので、回答を差し控える」、名古屋高検の広上克洋次席検事は「結論として控訴棄却の判決が得られたことは妥当」とのコメントを出した。 判決によると、被告は2013年3月〜14年1月、愛知、岐阜県の民家や店舗に侵入し、約340万円や貴金属など(計870万円相当)を盗むなどした。 (中日新聞) PR情報
|
|
Search | 検索