2016年06月29日07:30

【世界の山ちゃん】「幻の手羽先」の何が“幻”なのか気になる

カテゴリ▶: 豆知識・雑学; 名古屋; mixiチェック Tweet

手羽先大好き系漫画原作者、猪原賽（@iharadaisuke）ですこんにちは。

現在ローソンはジャンボサイズ「でからあげクン」を発売中。世界の山ちゃん監修で「幻の手羽先風味」が陳列されていますが、そもそもなんで「“幻の”手羽先」なんでしょうか。いまや世界の山ちゃんは全国75店舗・都内17店舗も展開し、幻でも何でもないのでは……？

世界の山ちゃんの手羽先は
なぜ“幻”なのか

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★ローソン「でからあげクン」幻の手羽先風味

炭水化物抜きダイエットの強い味方「からあげクン」。30周年にもなるローソンのロングセラー商品で、現在はジャンボサイズの「でからあげクン」をリリース。世界の山ちゃん監修の「幻の手羽先風味」が棚に陳列されています。

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ついつい買っちゃうからあげクン。「幻の手羽先風味」はスパイシーさが本家「幻の手羽先」に比べて弱め。ちょっと物足りないかな……？

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実は私、つい最近「世界の山ちゃん」に行ったばかりなんですよ。ついつい食べたくなっちゃう「幻の手羽先」。全国に75店舗、都内にも17店舗展開する「世界の山ちゃん」。

完全に名古屋でしか食べられないローカルフードならば「幻」というキャッチフレーズも納得ですが、いまやいつでも、食べたい時に、都内の最寄りにサッと向かうことが出来ます。私は新宿靖国通り店をよく利用しますね。

だから、気になっちゃった。「幻の手羽先」の、どこが幻なのかと。品切れになって食べられない、という事態も考えにくいですよね。

★世界の山ちゃんの手羽先が「幻」であるワケ

その答えは、現代ビジネスのインタビュー取材記事の中に答えがありました。

「山ちゃん」がまだ名古屋の1軒の飲み屋だった頃の常連の方の証言によれば……

「山ちゃんの手羽先の唐揚げがクセになって、何本注文してもすぐに食べてしまったんですね。だから冗談で言ったんですよ、『すぐになくなっちゃうから、幻の手羽先だなあ』って。そうしたら山ちゃんが『それ、いいですね!』って。その日から『幻の手羽先』というネーミングにしてメニューに加えたんです」
　
「幻の手羽先はパクリ」エスワイフード会長山本重雄の創業秘話不況に勝つ企業ルポ「世界の山ちゃん」前編｜経済の死角｜現代ビジネス[講談社]より引用

おいしくてついついむさぼり食い、すぐ目の前からなくなる。だから「幻」の手羽先――だったんですね。

お客や店員さんの冗談のひとことを、すぐさまメニュー名に取り入れるフットワークの軽さ。
なんと「世界の山ちゃん」という屋号すら、店員が電話の受け答えで冗談で言ったひとことが「面白い！」と即採用されたものでもあるらしいです。
「世界の山ちゃん」の会長・山本氏の成功エピソードとして、面白さ優先で即採用するスピードとネーミングセンス（？）を挙げるこの記事、面白かったです。

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なお、私が愛してやまない「幻の手羽先」。名古屋人の友人は「名古屋メシ・手羽先の元祖は『風来坊』！」と言って怒りますが、上掲の取材記事では、

元祖は「風来坊」で、マネしただけ
（「風来坊」のタレはマネできないので）合わせ胡椒を振っただけ

そう公言する山本会長のパクリ側の元祖へのリスペクトと低姿勢に、元祖「風来坊」会長が「憎めない」と語る様子も記されており、興味深いです。

圏外の人間が名古屋代表として「世界の山ちゃん」の名を挙げると怒りだす名古屋人の皆さん。冷静になって、なんで「世界の山ちゃん」が全国75店舗、都内17店舗、そして本拠地・名古屋含む愛知県に35店舗もチェーンを構えているのか、鳥男こと山本会長の成功エピソードをじっくり読んでみると、見方が変わるかもしれませんよ。

■参考リンク■
「幻の手羽先はパクリ」エスワイフード会長山本重雄の創業秘話不況に勝つ企業ルポ「世界の山ちゃん」前編｜経済の死角｜現代ビジネス[講談社]
　
※後編はコチラ