中国国務院台湾事務弁公室が、中台間で公的なやりとりを続けてきた連絡体制が停止していると公表した。同室の安峰山報道官は29日の記者会見で、台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権が「一つの中国」の原則を認めていないとして、「両岸(中台)の政治的基礎が揺らいでいる。一切の責任は台湾側にある」と批判した。
中国側は、中台双方が「一つの中国に属する」と確認したとされる「92年コンセンサス」を政治対話の大前提とするが、それを明確に認めない台湾新政権に交渉の扉を閉ざし、圧力をかけているとみられる。
安報道官は会見で、対中融和路線だった馬英九(マーインチウ)政権が発足した2008年、コンセンサスを前提として対話が再開したと説明した上で、「政治的基礎が破壊されれば、連絡体制も崩れ去る」と指摘した。
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朝日新聞国際報道部
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