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【目良浩一の米西海岸リポート(1)】グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層…提訴から2年余りでようやく公正な裁判に

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【目良浩一の米西海岸リポート(1)】
グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層…提訴から2年余りでようやく公正な裁判に

グレンデール市の図書館のそばに設置された慰安婦像を見に来た韓国系の親子。話題になった像を一目見ようと、遠方からも人が集まる=2013年9月10日、米カリフォルニア州(田北真樹子撮影) グレンデール市の図書館のそばに設置された慰安婦像を見に来た韓国系の親子。話題になった像を一目見ようと、遠方からも人が集まる=2013年9月10日、米カリフォルニア州(田北真樹子撮影)

 これは、3人の判事がそれぞれの弁護士に再質問する際、その質問内容と回答に対する反応から、判事がどちらに傾いているかを判断することが可能であり、その反応から推察したものです。

 実際に「原告は資格がある」となると、第一審に差し戻されて、原告が求めている要求に十分な根拠があるかどうかが審議されることになります。

 今回の公判について、もう1点指摘するとすれば、判事の質の違いだけでなく、第一審にみられたような政治的な色彩が見られなかったことです。

 われわれは2014年9月には州の裁判所でも裁判を起こしましたが、これまでの公判は「慰安婦問題は日本軍の悪行」が前提となって、「日本軍の行動を弁護するような原告はとんでもない」といった雰囲気が強く感じられました。

 しかし今回の控訴審では法律論が戦わされ、「やっと本論に入った」との印象を受けました。米国にも正義があるかも知れないとも初めて思った瞬間でした。

 傍聴席には、慰安婦像設置を推進する韓国系団体の代表、フィリス・キム氏と彼女の弁護士、グレンデール市を担当する弁護士事務所の研修生10人ほどの姿がありました。同市の弁護士はかなり判事に追い詰められたので、公判後は控室で深刻な様子で会議を開いていました。

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