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【目良浩一の米西海岸リポート(1)】グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層…提訴から2年余りでようやく公正な裁判に

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【目良浩一の米西海岸リポート(1)】
グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層…提訴から2年余りでようやく公正な裁判に

グレンデール市の図書館のそばに設置された慰安婦像を見に来た韓国系の親子。話題になった像を一目見ようと、遠方からも人が集まる=2013年9月10日、米カリフォルニア州(田北真樹子撮影) グレンデール市の図書館のそばに設置された慰安婦像を見に来た韓国系の親子。話題になった像を一目見ようと、遠方からも人が集まる=2013年9月10日、米カリフォルニア州(田北真樹子撮影)

■裁判らしい裁判に

 控訴審はカリフォルニア州パサデナ市にある第9連邦高等裁判所の支所で行われました。担当判事はベテランのラインハルト判事、鋭い質問を浴びせる女性のワードロー判事、ニューヨークから派遣されたコーマン客員判事の3人でした。原告の弁護士と被告であるグレンデール市側の弁護士がそれぞれ15分を与えられて陳述を行いました。その間、判事は質問を浴びせ、弁護士はそれに必死で答えます。この日の公判は38分続きました。

 今回の控訴審は弁護士が陳述して判事が質問し、弁護士がそれに回答するという形で進み、質疑応答は法律の解釈やそれを支持する判例の指摘などで法律論が交わされました。判事は関連する判例を熟知していたとみられ、双方の弁護人に鋭く質問していました。

 第一審の判事とは違い、高裁には質の高い判事が確保されている印象を受けました。判事の鋭い質問にそれぞれの弁護士がたじろぐ場面もありましたが、被告側の弁護士の方が長い時間をかけて答えを探していたようでした。

■ようやく本論に

 控訴審の主な争点は、原告に訴訟を起こす資格があるのかという点にありました。第一審では「原告は資格が無い」とされましたが、高裁では何とかわれわれの正当性が認められる可能性が高まったと思われます。

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