いまは昔、石油ショックの時代に卒業し、先輩たちと同様な就職ができずに、結局ジェットコースターのような人生を送ってきたオジサンですが、みなさんとは違った観点で、今、採用を検討する側になってみて思う事を少々。
採用する側の考えとしては、「仕事があって、その仕事を処理するのに幾らの経費がかかるか」を考えます。
大昔であれば、企業の社用車を運転する運転手や、工場を警備する警備員も社員だったかもしれませんが、それらの仕事はハイヤー会社や警備会社に委託する形に代わり、経費を抑制する。食堂や社員寮の運営など、色々な局面で社員を減らしてきましたが、いまや昔では考えられなかったような、コア(中核)に近い部分も社員を充てずに、業務委託で済まそうと言う動きがあります。
たとえば、給与計算と支払いの業務は所得税・住民税関係や健康保険、厚生年金、雇用保険などの知識が必要ですが、その分野の専門である社会保険労務士の事務所に委託してしまえば、社員は要らない。
人材の採用だって、人事部の社員が季節労働者のように、年のうちの一時期が超多忙で、それ以外の時期に閑してると思えば、一層の事、人事の専門家であるリクルーティング会社に一括して業務委託してしまおうか、などと考える。ここでも社員は要らなくなる。まして業務経験、業務知識の無い大学生なんて要らない。
バックオフィスと呼ばれる後方業務だけではありませんよ。
製造業で設計の仕事といえば中核業務でしょう?
この中核業務でさえも、設計エンジニアの派遣受け入れや、部品単位での設計業務委託をすすめている。
良く見てみると、受託先は中国人の技術者を使ってコストを削減したりしている。
”日本のモノづくり、設計部分は中国人”、なんて笑えない時代がそこまできているのです。
で、本題にもどりますが、企業は、日本の大学生(=未経験者)を採用するとき、その子たちが、10年後、20年後にどのような仕事をするのか考え、その仕事を、中国人やインド人の優秀な学生にやらせた場合とどちらが良いかを考えてしまうのですね。
これは、石油ショックの時代の就職難とは次元の異なる話ですよね。
石油ショック時代の就職難は、時間軸でやがて解消されていく問題でしたが、今の就職難は日本人の外国人に対する競争力、比較優位、「人件費当たりの生産性」という根本問題から生じているからなんですね。
グローバリゼーションのマイナス面がもろに学生に向けられていると言っても過言ではない。
昨今は、東大や慶応などの一流大学の学生でも就職が出来ない子がおるそうです。
昔は、東大や慶応の学生に関しては例外で、「先行投資」とか「バーゲン品はとりあえず買っておこう」みたいな理由があって、当面の仕事が無い不景気な年でも、「とりあえず内定」を出してくれるようなところが有ったようです。
だから、東大生、慶大生などの偏差値優等生には楽な時代だったと言ってもようでしょうね。
今は、国内偏差値の問題ではなくて、インド工科大学や上海交通大学の学生とくらべて労働生産性はどちらが上か?などという比較をされてしまうので、東大、慶応、の印篭が利かなくなってきた。
二流大学以下は今も、昔も、同じですけど、昨今の就職難は、一流大学の学生にも同様に影響していると言う意味で、昔の就職難とは異なっているような気がします。
質問の投稿された2011年というと、大学生の内定率が厳しかったときですよね。 学生の質だけの問題ではないのではないか?というのは同感です。大体、人材の質が急に上がったり下がったりす ...続きを読む