自民党の小池百合子元環境相(衆院東京10区)は29日午前、国会内で記者会見し、東京都知事選(7月14日告示―31日投開票)に出馬する意向を表明した。「自民党議員として出馬の決意を固めた。熟考した結論だ」と言明。「都政の信頼回復、停滞の解消、山積する現在の課題、その問題解決のために、崖から飛び降りる覚悟で挑戦したい」と述べた。
自民党は舛添要一前都知事が政治とカネの問題で辞任したのを踏まえ、クリーンなイメージのある「非国会議員」を軸に調整を進めている。小池氏の出馬表明を受けた自民、公明両党の対応が焦点になる。
自民党幹部は29日「国会議員は都知事選候補から外すのが党の方針だ。自民票が割れる」と語り、小池氏の推薦は難しいとの認識を示した。
党関係者によると、自民党は25~26日、都知事選候補を選ぶため、桜井俊前総務次官、増田寛也元総務相、片山善博元総務相ら非議員を対象に世論調査を実施。桜井氏の支持が最も多かったとして党東京都連内では桜井氏を推す声が高まっている。ただ桜井氏は出馬を固辞している。
民進党は独自候補を立てる方向で調整しており、片山氏や長島昭久衆院議員らの名前が浮上している。党幹部は「自民票が割れて三つどもえになるなら、優勢になる」と語った。