【iPhone】LINEのトーク履歴をiCloudにバックアップして引き継ぎ/復元する方法と注意点

2016-06-28 22:24

【iPhone】LINEのトーク履歴をiCloudにバックアップして引き継ぎ/復元する方法と注意点

iPhone版のLINEに、iCloudを利用したトーク履歴のバックアップ機能が実装されました。これによりPCでiTunesを使わずとも、旧iPhoneから新iPhoneへの機種変更時にLINEのトーク履歴を引き継いで復元できるほか、端末の紛失などでLINEアプリを再インストールする際、トーク履歴も元通り復活させることが可能です。

※LINEのトーク履歴を含め、iPhoneのデータをまるごと移行できるiTunesの暗号化バックアップ(要PC)を用いた引き継ぎ方法については、下記の特集を参照してください。

機種変更時にLINEのトーク履歴を引き継ぎ、元通りに復元する方法(iPhone・Android対応)

1. iCloud Driveをオンにする

iCloudへのトーク履歴バックアップは、LINEアプリの[その他/…]から[設定]→[トーク・通話]→[トークのバックアップ]と進んでおこなえます。

LINE トーク履歴 バックアップ iCloud iPhone

ただし、実行にはiPhoneがiCloudに接続されている必要があり、iCloud Driveがオフになっている場合には上のように「iCloudに接続されていません」画面が表示され、バックアップができません。そこで、iPhoneの「設定」アプリからiCloudの設定をおこないます。

「iCloud」の使い方まとめ──バックアップと復元、iCloud Drive、キーチェーン、写真共有、メールなど

なお、iCloudが設定済みで、すでに使える状態の人は、本章を読み飛ばして2章以降を参照してください。

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iCloudを利用するには、「設定」アプリから[iCloud]を開いて、Apple IDとパスワードを入力し、[サインイン]をタップします。

※Apple IDやパスワードがわからなくなってしまった場合は、[Apple IDまたはパスワードをお忘れですか?]のリンクへ進み、画面の指示に従いましょう。

関連:iPhoneでApple IDのパスワード・セキュリティ質問・修復用メールアドレスを変更する方法

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[2ファクタ認証を使用しない]を選択すると、すぐにiCloudの設定に進みます。

また、[続ける]をタップすると、SMSや電話番号による本人確認、およびパスコード・iCloudセキュリティコード(キーチェーン)の入力を必要とする、いわゆる2段階認証をおこないます。

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続いて、位置情報の共有やSafariのデータを結合するか訊かれるので、特に問題なければ[使用]と[結合]を選んでおきましょう。

iPhoneを探す」は自動でオンになります。

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iCloudが設定されるので、[iCloud Drive]がオンになっているのを確認します。

無料で使えるiCloudの容量は5GBですが、すでに他の保存データがあったりトーク履歴データのサイズが大きかったりする場合、容量不足でバックアップに失敗するケースもまれにあるため、注意が必要です(容量の追加方法は後述)。

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なお、バックアップ時の通信パケットが心配な場合は、このiCloud Driveの設定画面下部にある[モバイルデータ通信を使用]をオフにした上で、Wi-Fi環境下でバックアップをおこなうことが推奨されています。

このようにiCloud Driveの設定が完了したら、LINEのトーク履歴をバックアップする作業に進みましょう。

2. トーク履歴をiCloudにバックアップする

ここでは、iPhoneの機種変更に伴って、LINEアカウントとともにトーク履歴を引き継ぐためのバックアップ手順を紹介します。

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まずは旧端末のLINEアプリを開いて、[その他/…]から[設定]→[トーク・通話]→[トークのバックアップ]と進みます。

(できれば通信量節約のためWi-Fi接続した状態で)[今すぐバックアップ]をタップします。

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自動的にトーク履歴データの圧縮・アップロードがはじまります。筆者の場合は11.8MBというサイズでしたが、数秒でアップロードが済みました。表示が[バックアップ完了]となればOKです。

これだけで、すべてのトークを一括バックアップできるので大変便利です。

メールアドレス登録や2段階認証の準備も

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旧端末ではこのほか、メールアドレスとパスワードの登録が引き継ぎに向けた必須の準備となります。また、機種変更で電話番号が変更になる場合や、Facebook連携のみでLINEに登録しているユーザーは、2段階認証(アカウント引き継ぎ許可設定)も必要です。

未設定の場合は、下記の特集で手順を詳細に解説しているので参照してください。

失敗しない、機種変更時にLINEを引き継ぎする方法【iPhone・Android対応】 | アプリオ

3. LINEにログイン後、iCloudからトーク履歴を復元する

新端末のLINEでアカウントの引き継ぎ(ログイン)をおこなう中で、バックアップしたトーク履歴を復元する作業になります。

注意したいのがiCloudの設定です。新端末においてiCloud Driveがオンになっていないと、トーク履歴を復元するステップが表示されず、iCloudからトークをインポートできません。このためLINEアプリを起動する前に、まずは新iPhoneをiCloudに接続してください。本稿1章で解説している内容と手順はまったく同じです。

LINEにログインしてアカウントを引き継ぐ

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iCloud Driveをオンにしたら、LINEアプリを新しいiPhoneで起動。

[ログイン]をタップします。引き継ぎなので、誤って[新規登録]を選択しないように注意しましょう。

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LINEに登録してあるメールアドレスおよびパスワードを入力。

[OK]ボタンをタップします。

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旧端末でLINEが使えなくなり(バックアップをとっていない)トーク履歴が削除される旨の案内が表示されます。

ここまで述べてきたような引き継ぎ準備ができていれば問題ありませんので、[OK]をタップします。

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電話番号認証の画面に遷移します。端末の電話番号を入力し、[番号認証]をタップ。

SMSで認証番号が送られてきます。届かない場合などには、音声通話による認証も可能です。

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取得した4ケタの認証番号を入力し、[次へ]をタップします。この後がトーク履歴を復元するステップになります。

なお、電話番号が変わった場合やFacebookログインでアカウントを引き継ぐ場合は、2段階認証が必要となります。詳しい手順は下記の特集を参照。

失敗しない、機種変更時にLINEを引き継ぎする方法【iPhone・Android対応】

トーク履歴をiCloudから復元する

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iCloudにバックアップしたトーク履歴を復元する画面が表示されます。ここで復元しないと、後からトーク履歴を復元することはできない仕様となっていますが、すべてのトーク履歴を一度に復元できるので、非常に簡単です。

ちなみにAndroid版LINEでは、アカウント引き継ぎが完了した後でもトーク履歴のバックアップがあればいつでも復元できる一方、各トークごとにバックアップと復元をおこなわなければならないため、作業としては煩雑になります。

機種変更時にLINEのトーク履歴を引き継ぎ、元通りに復元する方法(iPhone・Android対応)

ここでは当然、[トーク履歴をバックアップから復元]をタップします。時間が少しかかる場合もありますが、それほど待つことなく復元が完了します。

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トーク履歴の復元が済むと、年齢確認のステップが表示されます。

LINE ID検索の機能を使う場合など、必要に応じて設定をおこないます。後で設定もできるので、とりあえず[年齢確認をしない]を選んでおいても支障ありません。

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アカウント引き継ぎとiCloudからのトーク履歴の復元作業はこれで完了です。トークリストも元通り復活します。

あとは、購入したスタンプや着せかえを再ダウンロード([設定]→[スタンプ]→[マイスタンプ]から可能)すれば、これまで同様にLINEが利用できるようになります。

この方法によるバックアップと復元の注意点

iCloudにトーク履歴をバックアップして簡単に引き継ぎ/復元できる手段が提供され、とても便利になりましたが、事前に知っておきたいいくつかの注意点もあります。

iCloudの無料容量は5GBまで

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iCloudのアップグレード画面

本稿の冒頭でも触れましたが、すでに他の保存データがあったりトーク履歴データのサイズが大きかったりする場合、5GBでは容量が足りずバックアップしきれないケースも可能性としてはありえます。

iCloudの空き容量をギリギリでやりくりしているなら、iCloudの保存データを整理するか、有料プランへのアップグレードも検討しましょう。有料プランは、50GBで月額130円(税込)から用意され、最大1TBのプラン(月額1300円)まで選べます。

iPhoneの「設定」から[iCloud]→[容量]→[さらに容量を購入]と進んでアップグレードをおこなえます。

写真・動画は基本的に縮小サムネイルのみが残る

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写真や動画のサムネイルは表示されるが、一定期間経過後は中身を閲覧できない

iCloudバックアップから復元したトークに限った話ではありませんが、過去にやりとりした写真や動画は、一定期間を過ぎているとサムネイルは残るものの、中身を読み込むことはできません。

残しておきたい写真や動画は、日頃からすぐ端末やクラウドに保存する習慣を付けておくか、アルバムやノートを活用してトーク内で共有することをおすすめします。

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トークを復元できる機会が限られる

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iCloudにバックアップしたトーク履歴データを復元できるのは、LINEにログインした直後のタイミングだけです。Android版LINEのように、いつでもインポートできるわけではない点に注意が必要です。

また、復元する時は(もちろんバックアップする時も)iPhoneでiCloud Driveがオンになっていなければなりません。トークを復元しようと思ってLINEログインを進めていっても、iCloud接続できていなければ復元のステップすら表示されません。

Android版LINEにはトーク履歴を引き継げない

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LINEのトーク履歴は、AndroidからAndroidへ、もしくはiPhoneからiPhoneへ機種変更する場合のみ引き継いで復元することが可能です。今回のiCloudバックアップしたトーク履歴も例外ではなく、Android端末に乗り換える時には復元することができません。

ただ、トーク履歴をLINEアプリに復元することはできなくても、テキストデータで記録として保存したり、スクリーンショットとして一部を思い出写真のように残しておいたりすることは可能です。