[PR]

 英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた世界市場の混乱について、麻生太郎財務相は28日の閣議後記者会見で、「今回はドル資金が不足しているという話はない。金融の上での共通点はほとんどない」と述べ、2008年のリーマン・ショックとは状況が異なるとの認識を示した。

 麻生氏は「(リーマン当時は)市場からドルという資金がまったくなくなり、流動性が不足する金融システム上のリスクが発生した」と語った。リーマン・ショックは麻生内閣時に起こり、国際通貨基金(IMF)へ1千億ドル(約10兆円)を融資するなど対応に追われた経験がある。麻生氏は、「ショックという言葉を使っているところだけは似ている」と話した。

 また、間接民主制をとり、日本政治が手本にしてきた英国で、重要な政策判断に国民投票が用いられたことについては、「(国会議員の意思を問うのではなく)直接投票をやるのはいかがなものか」と疑問を投げかけた。(奈良部健)

こんなニュースも