7月9日に在日韓国人が強制送還になるというデマが流れていたことはこれまでに記事にした通りです(参照1参照2)。その先方を切っていたのが「余命三年時事日記」のようなデマブログや、「中国韓国在日崩壊ニュース」「あじあにゅーす2ちゃんねる」などの2ちゃんねるまとめサイトです。例えばタイトルからして酷い「中国韓国在日崩壊ニュース」はとにかく平気でデマを吐き続けました。
 
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(↑中国韓国在日崩壊ニュース)

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このまとめサイトは7月9日以降、韓国の徴兵との兼ね合いで在日韓国人男性が一人残らず不法滞在者になるなどと書いていますが、もちろんこんなのは大嘘だったわけです。デマだと指摘されたも、「デマだというのがデマだ」と言い張りました。
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その後もデマを重ね続け、実際の7月9日にはこんなタイトルの記事を出していました。
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余りの頭の悪さにくらくらしますね。

この7月9日騒動は当然このデマのきっかけとなった新しい入国管理制度を管理している法務省の耳にも届いており、法務省がJ-Castニュースの取材に対し、はっきりとこのデマを否定しました。
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J-CastニュースHP

>>在日韓国人が在留資格を失ったり強制送還されたりする可能性については、強く否定した。

にもかかわらず、「在日崩壊ニュース」などのまとめサイトは、その後もネットの憶測やデマをあたかも真実かのように記事を作成し続けます。もうどうしようもない酷さですね。
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そして「あじあにゅーす2ちゃんねる」に至っては、なんとこのJ-Castニュースの記事を引用したうえで
「在日終了のお知らせ!!!
 入国管理局『在日韓国人罰則対象はデマではありません。
 怪しい在日韓国人をどんどん通報してください。国民の義務です」
というタイトルの記事を作成しました。
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確かに切り替えをしていなかった場合は、1年以下の懲役もしくは20万円以下の罰金が科せられることがあり得るのですが、記事にある通り「悪質性などを考えて個々の事案で判断する」わけです。

7月9日に在日の強制送還が始まるというデマを平気で垂れ流し続け、一切の反省もなく、入国管理局が「怪しい韓国人をどんどん通報してください。国民の義務です」などと発言したかのような捏造をしているのです。「反省なら猿でもできる」 と言いますが、デマを流し続けるこれらのまとめサイトとそれを鵜呑みにしている人たちは反省さえできないらしいです。

なお、入管のHPの通報フォームには
「本メールは不法滞在者と思われる外国人に関する情報を受け付けるものであり、適法に滞在している外国人に対する誹謗中傷は固くお断りします」
と書かれています。
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なお、刑法233条の偽計業務妨害のところを読んでみると、

虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

と書かれています。「虚偽の風説を流布」とは,虚偽の事項を内容とする噂を,不特定又は多数の者に知れわたるような態様において伝達することをいう(大判大5.12.18)らしいので、「あじあにゅーす2ちゃんねる」「余命3年時事日記」「中国韓国在日崩壊ニュース」など通報を煽ったまとめサイトは偽計業務妨害に当たるはずなので、入管は是非とも告発していただきたいです。

前回も紹介しましたが、今回のデマで通報した人たちは「通報の目的は別にあるんだ」などと言ってごまかし始めました。
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>>集団通報は組織のどの辺りに在日がいて
>>活動しているかを把握するためのもんだ

(↑「組織」って何だ…?)
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>>在留カード未更新者の5万人が含まれている
>>可能性のあるリストをもとに通報しております。


しかしよく考えてみましょう。もともと法務省は在日外国人には外国人登録を義務付けて、外国人登録証明書を発行していたわけです。当然彼らの住所氏名ぐらい把握しているわけで、「どの辺りに在日がいるか」なんてわざわざ通報で教えてもらう必要などないのです。それにどこに誰がいるかなんてことを把握するんだったら、別に7月9日に一斉に通報する必要なんてありません。デマに騙されたことを認めたくない奴の苦し紛れの言い訳、見苦しいものです。

そして、法務省は当然誰が在留カードの更新をしていないかも把握しているので(そうじゃなきゃ更新していない人の人数なんか出せるはずがない)、ネットで出回った「在日リスト」なんかに従った通報など法務省にとっては何の意味もありません。そんなこともわからない頭の弱い人たちが今回の通報騒ぎを起こしたわけです。全く情けない話です。

ネットの発展によって、このようなデマや差別発言を垂れ流して、それでアフィリエイトで金を稼ぐ「レイシズムビジネス」と言えるものが生まれてしまったこと、それを鵜呑みにして彼らに金を稼がせる人たちがいることに危機感を覚えます。アフィリエイトやYouTubeは、こういったレイシズムビジネスが金を稼げないようこれらに広告を出すのをやめてほしいと強く願います。

井上太郎、KAZUYA、某国のイージス、在日崩壊ニュース、あじあにゅーす2ちゃんねる、保守速報、その他ネット上には多くの卑劣なレイシズムビジネスがはびこっていますが、これらの卑劣な金儲けをしている連中にこれ以上日本と日本人の品位を下げさせてはいけないと思います。ただ「アホが騒いでいる」と傍観せず、声を挙げて彼らの卑劣さや卑怯さを糾弾していく必要があると考えます。

====愛国カルトに騙されないために==== 
・「あじあにゅーす2ちゃんねる」
 「中国韓国在日崩壊ニュース」などの
 猿以下のまとめサイトを信じてはいけない。

・そのようなまとめサイトを信じる人も信じてはいけない。

・そのようなまとめサイトの卑劣さを発信する。
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