2007年にiPhoneが発売されてから、マッハの勢いで全世界に普及したガジェットといえばスマートフォンである。通話にとどまらず、ネットの閲覧やゲームなど様々な用途に使える優れもののスマホだが、高性能なだけあって新機種だと非常に高価なのが気になるところだ。
しかし今、スマホの驚くべき価格破壊がインドで現実のものになろうとしている。あの「発売されないのでは?」と噂されていたインドの「約400円のスマホ」の出荷日が正式に発表されたというのだ。
・スマホの名前は「Freedom 251」
以前の記事でもご紹介したが、インド「Ringing Bells(リンギング・ベル)社」から発売される激安スマホの名前は「Freedom 251(フリーダム 251)」だ。名前の由来は251ルピー(約400円)で買えることからきているという。近年、スマホも安価な機種が見かけられるようにはなったものの、さすがに定価が400円以下のスマホを見つけることはできないだろう。
・スペックは必要十分
Freedom 251のスペックだが、液晶のサイズはiPhoneSEと同じ「4インチ」で、本体には「8GBのストレージ」を内蔵。さらには、「32GB対応のmicroSDカードスロット」を装備しており、背面カメラは「800万画素」とのこと。新型のハイスペックな機種よりはさすがに劣るが、普通に使用する分には必要十分ではないだろうか。
・1台売るごとに150ルピーほどの損失が発生
ではなぜこの価格で販売できるのだろうか? その安さの秘密は、アプリを初めからインストールすることで、そのアプリの制作会社から資金を取得しているからだという。しかし、それでも1台売るごとに150ルピーほどの損失が発生すると言われており、IT事業を重視しているインド政府に支援を求めているとのことだ。
・世界中から非難を浴びる結果に
冒頭でお伝えした通り、実はこのFreedom 251は以前に「発売されないのでは?」という噂があった。なぜなら、2016年2月18日に予約を開始したものの約7000万件以上もの予約が入り、対応しきれないまま1日で受付が停止状態に。さらには「インドで製造している」と公表していた本体が他社製のスマホをただ流用しただけという事実まで発覚し、インド国民はもとより世界中から非難を浴びる結果となったからだ。
・オリジナルの製品とは程遠いデモ機
数カ月前に撮影されたFreedom 251のデモ機のレビュー動画を見ると、スマホ画面の上部に白い塗料のようなものが確認できる。実はこのスマホは他社製で、白い塗料は他社のロゴマークを隠すためのものなのだ。しかも、インストールされているアプリのアイコンもiOSに激似していてオリジナルの製品とは程遠いものであることがわかる。
・未だに実機が公開されず
もはや実現は不可能と思われていたこの激安スマホだが、なんと先日、Ringing Bells社が6月30日の出荷を突如発表した。しかし、出荷直前だというのに、未だに実機が公開されておらず。その真実はベールに包まれたままだ。果たして、本当に激安スマホの販売は現実のものとなるのだろうか。
▼他社製のスマホと思われる「Freedom 251」のレビュー動画がこちら
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