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【大相撲】

稀勢の里 さあ綱とりだ

2016年6月28日 紙面から

名古屋場所を前に意気込む稀勢の里=愛知県長久手市の宿舎で(池田まみ撮影)

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 日本相撲協会は27日、名古屋場所(中日新聞社共催)の番付を発表した。春、夏場所で13勝し、綱とりに挑む大関稀勢の里(29)=田子ノ浦=は愛知県長久手市の田子ノ浦部屋宿舎で記者会見。先代師匠の故鳴戸親方(元横綱隆の里)は30歳で迎えた1983年名古屋場所で優勝し、横綱の地位をつかんだ。7月3日に30歳の誕生日を迎える稀勢の里も亡き師匠と同じ場所、同じ年齢での綱とりに意欲をにじませた。

 プレッシャーとは無縁だ。えんじ色の着物に身を包んだ稀勢の里は何度も笑みを浮かべた。綱とりに向けた会見は2013年名古屋、14年初場所前に続いて3度目。「前回とはもちろん違うと思いますし、気持ちも体力的にも違う。自信を持ってやりたい」。口ぶりから闘志がみなぎる。

 今年の名古屋場所は不思議な巡り合わせとなった。先代の故鳴戸親方は1983年名古屋場所で優勝し、横綱に昇進した。当時30歳。稀勢の里も1週間後に30歳になる。「あくまでも通過点」と三十路(みそじ)に特別な意識はないが「何とかそういう気持ちでやりたい」。先代と同じ年齢、同じ名古屋での悲願成就に向けてモチベーションは十分だ。

 大事になるのは日常生活という。15歳で入門して以来、先代師匠から厳しく食事面、振る舞い、着物や浴衣の着方などを教えられてきた。その全てが稀勢の里の強さを作り上げた。「本当に厳しく指導してもらいましたし、今に生かせることはたくさんあると思う」。最低条件の初優勝を果たし、横綱昇進という最高の結果で亡き師匠に恩返しする。 (永井響太)

 

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