佐賀県の教育情報システムが不正にアクセスされ、成績などの個人情報が大量に流出した事件で、佐賀県教育庁が問題を把握した後にも、同様の手口で不正アクセスされていたことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁から情報を提供された県教育庁が、パスワードを変更するなどの対策を怠っていた可能性があるという。

 警視庁は今年1月31日、有料放送を無料で見られる不正プログラムを公開したとして、佐賀市の無職少年(17)の自宅のサーバーを押収。中身を分析した結果、県教育庁や県立高が管理する教育情報システムから流出したとみられる大量のファイルが見つかった。

 警視庁は2月15日、県教育庁に、システムの安全を確認するよう連絡。その後も、21万件のファイルが流出したとみられることを情報提供するなど、複数回にわたって安全確認を促したという。