安倍首相、大激戦区の神奈川で3度街頭演説
2016年6月28日6時0分 スポーツ報知
安倍晋三首相(自民党総裁)は27日午後、参院選の遊説で神奈川県に入り、JR桜木町駅など2か所で3度街頭演説に立った。
改選数が3から4に増えた神奈川選挙区は、12人が立候補する大激戦区。首相は自民党が公認した現職・三原じゅん子氏と、推薦した無所属の現職・中西健治氏、公明党の新人・三浦信祐氏の3候補者の応援に駆け付けた。
午前中に兵庫県で2か所遊説した首相は息つく間もなく、午後4時すぎに桜木町駅前の三浦氏の街頭演説場へ。集まった500人以上の前で「無責任な」野党を批判。今回の選挙で気に入っているフレーズ「気を付けよう。甘い言葉と民進党」を使い聴衆をわかせた。続けて「今日は神奈川県中から魅力的で輝く女性が駆け付けてくれた。こっちもあっちも。能力や可能性を生かす1億総活躍社会を作りたい」と話し、盛り上げた。
この日も公認、推薦の候補が並び立つことはなかった。背景には、改選数が1増となったことで自民党の麻生太郎副総理兼財務相が後押しする中西氏と菅義偉官房長官が公明党に配慮して支援する三浦氏との票の奪い合いがある。すでに当選圏内といわれる三原氏をのぞき、4位までは混戦模様。県連の支援がない中西氏は「最後の1議席を争っている」と悲壮な表情で訴えていた。多忙を縫って、3候補の応援演説を約15分で終え、最後に候補者名を同じように5度絶叫した安倍首相。各陣営への気遣いがにじんでいた。