東大元教授に懲役3年の実刑判決 研究費詐取事件で

東大元教授に懲役3年の実刑判決 研究費詐取事件で
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東京大学の元教授が、架空の業務を発注して2100万円余りの研究費をだまし取った罪に問われた裁判で、東京地方裁判所は「研究者への信頼を逆手に取った巧妙で悪質な犯行だ」として、元教授に懲役3年の実刑判決を言い渡しました。
東京大学政策ビジョン研究センターの教授だった秋山昌範被告(58)は、平成22年から翌年にかけて医療分野のIT化の研究に関する業務などを知り合いの業者に発注したように装い、東京大学と岡山大学から2100万円余りの研究費をだまし取ったとして、詐欺の罪に問われました。
28日の判決で、東京地方裁判所の稗田雅洋裁判長は「元教授は架空発注を主導し、研究費のおよそ9割はみずからが実質的に経営する会社が得ていた」と指摘しました。そのうえで「東京大学教授としての地位を利用し、研究者への信頼を逆手に取った巧妙で悪質な犯行だ。だまし取った研究費を私的に使っているほか反省の態度も見られず刑事責任は重い」として、秋山元教授に懲役3年の実刑判決を言い渡しました。
元教授の弁護士は「判決は不服で控訴する」と話しています。