ワタナベが直子と緑の間で悩みながら、最後には悲劇的な結末を迎えてしまいます。どのような内容なのかクライマックスを伏せながら紹介します。
緑に惹かれ始めるワタナベ
ワタナベは、阿美寮から出て東京に戻ってきましたが、寮にいるほうが居心地良かったとしみじみ思い始めていました。
そんな時、大学の知り合いだった緑という女性と日曜日に会う約束をして、再会する事になったのです。緑はワタナベと再会してから、唖然とさせる話を次々としていきますが、ワタナベはしっかりと緑の話に付き合いました。
そして緑の父親が病院に入院していたので、2人で看病に行く事になったのです。知らないうちにワタナベは緑という女性に惹かれていったのです。
多くの事を教えてくれた永沢という人物
ワタナベは、同じ学生寮に住んでいる永沢と話をしていたら、思わず反論できない事を次々に言われます。
永沢は、努力と労働は違うと言い「不公平な社会というのは逆に考えれば能力を発揮できる社会」と言うのです。
この言葉は恐らく、ワタナベだけでなく「ノルウェイの森」を手に取った読者たちの心にも響く言葉でしょう。
直子を一途に愛するワタナベ
ワタナベは緑の事を無意識に気にしながらも、浮気をしないで直子だけを愛するようになっていました。そして冬の季節になり再び直子に会いに行って「二人で暮らさないか」とすすめます。
・・・そう、この時のワタナベはあまりにも楽観に考えすぎていたのでしょう。そしてワタナベは、直子に「ゆっくり考えればいいよ」と言って、阿美寮をあとにします。
東京に戻ったワタナベは、レイコから送られて来た手紙に打ちのめされます。直子の症状が悪くなったので、直子が治るのを一緒に祈って欲しいと書かれていました。この時になって、ワタナベは自分がいかに楽観に物事を考えていたのか思い知らされました。
緑と急接近するワタナベ
ワタナベは放心状態になった時に緑と再会しますが、その時に緑は髪型を変えていた事をワタナベに気付いてもらえなかった事に怒って、しばらくワタナベと喋らなくなりました。
しかし、しばらくしてから大学の隣の席に緑が座って来て「私のヘア・スタイル好き?」と聞いてきて、ワタナベは「すごく良いよ」と応えたら、緑はワタナベの顔にタバコの煙をゆっくりとふきかけた後に仲直りしたのです。
ワタナベは緑を好きになっている事に気付いて、その事をレイコに手紙で書いたが、レイコはワタナベを責める事はありませんでした。
物語は悲劇的な結末へ!
ワタナベは緑を好きになっても、大人の関係までは発展しないで直子を裏切らないようにしていましたが、直子とは最悪の結末を迎えます。
ワタナベとレイコは東京で再会をして、直子をなぐさめるように、直子の好きな曲をレイコがギターで演奏するのです。
直子と最悪の結末に至ったワタナベは、その事を緑に話せていませんでしたが、ついに電話で話そうと決心します。そして緑が電話で「今どこにいるの?」と聞いてきたので、ワタナベは周りを見渡すのです。
そう、ワタナベ自身が今どこにいるのか分からなくなって物語は終わりを告げます。
村上春樹ワールドに圧倒される小説
私がが、文学に興味の無かった時でさえ、村上春樹先生の名前は知っていました。その村上春樹先生の名作として名高い「ノルウェイの森」はいつか読んでみたいと思って、読んでみたら村上春樹ワールドに圧倒されました。
まず登場人物の服装や仕草を丁寧に書かれているので、文字だけで物語の光景が頭のなかに簡単に浮かび上がるのです。その他に複雑な人間関係や、うならせる哲学なども凄く参考になりました。またいつか村上春樹先生の他の小説を読みたいと思いましたね。
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