中国軍艦の日本領海侵入 米有力議員らが懸念

中国海軍の艦艇が日本の領海などへの侵入を繰り返したことを受けて、アメリカの外交・安全保障政策に強い影響力のある議会の有力議員らが声明を出し、中国の行動に懸念を示すとともに、沖縄県の尖閣諸島に日米安全保障条約が適用されるとするアメリカ政府の姿勢を強く支持すると表明しました。
声明を発表したのは、アメリカの外交・安全保障政策に強い影響力のある議会上院軍事委員会のマケイン委員長や外交委員会のコーカー委員長ら超党派の有力議員4人です。
23日付の声明では、今月、中国海軍の艦艇が日本の領海や領海のすぐ外側にある接続水域に相次いで侵入したことを受けて、「われわれは東シナ海の緊張を一方的に高める中国の最近の行動を懸念している」としています。そのうえで、沖縄県の尖閣諸島に日米安全保障条約が適用されるとするアメリカ政府の姿勢を強く支持するとしています。
中国の海洋進出を巡っては、国際仲裁裁判所で、南シナ海のほぼ全域を自国の海だなどとする中国の主張が国際法上、認められるかどうかの判断が近く示される見通しで、声明には、裁判の行方に国際社会の注目が集まるなか、東シナ海の情勢にも焦点をあてることで中国をけん制するねらいもあるとみられます。