米FRB議長 雇用低迷も前向きな見通し

アメリカの中央銀行に当たる、FRB=連邦準備制度理事会のイエレン議長が議会で証言し、このところ伸び悩んでいるアメリカの雇用について、いずれ上向くと前向きな見通しを示し、景気の動きを確かめて徐々に利上げを続ける姿勢を改めてにじませました。
FRBのイエレン議長は、前日の議会上院に続いて、22日、下院で金融政策について証言しました。
FRBは、先月のアメリカの雇用が急激に伸び悩んだことも踏まえ、先週の金融政策を決める会合で追加の利上げを見送りましたが、イエレン議長は、伸び悩みは「おそらく一時的だろう」と指摘しました。
そのうえで「個人消費がここに来て急激に伸び、経済は成長している。経済の基盤も強く、いずれ雇用の拡大が見えてくると強く期待している」と述べ、先行きについては前向きな見通しを示しました。
イエレン議長のこの証言は、景気の動きを慎重に確かめながら徐々に利上げを続ける方針に変わりがないことを改めてにじませるものと言えそうです。
FRBはこのあと年内に4回、金融政策を決める会合を開き、内部では2回か1回の利上げを想定する意見が多くなっていますが、金融市場では次の利上げは秋以降になるという観測が大勢となっています。