東芝 株主総会で組織風土改革求める厳しい意見

東芝 株主総会で組織風土改革求める厳しい意見
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不正会計の問題を受けて、経営の立て直しを進めている東芝は22日に株主総会を開き、株主の間からは新しい経営陣に対して組織風土の改革を求める厳しい意見が相次ぎました。
東芝の株主総会は東京・墨田区で午前10時から開かれ、およそ2000人が出席しました。
この中で室町正志社長が、ことし3月期のグループ全体の決算で過去最大の4600億円の最終赤字となったことについて、「この1年、ご迷惑とご心配をおかけし、株主への配当も見送ることになり、誠に申し訳ありません」と陳謝しました。
続いて、構造改革に一定のめどが立ったことから経営体制を刷新するとして、綱川智新社長ら10人の新たな取締役の選任案が諮られました。
これに対して、出席した株主からは組織風土の改革や業績の早期の回復を求める厳しい質問や意見が相次ぎました。
新たな経営体制を巡っては、議決権の行使について助言するアメリカの会社2社が刷新にならないとして、投資家に対して、綱川新社長の選任に反対するよう促していましたが、採決の結果、選任案は賛成多数で可決され、総会はおよそ3時間で終了しました。
総会に出席した50歳代の株主の女性は「東芝は日本を代表する歴史ある企業なのだから、新しい経営体制の下でしっかり襟を正し、再び電機業界をリードする存在に生まれ変わってほしい」と話していました。
一方、60歳代の株主の男性は「今後は原子力事業に注力すると会社側は説明しているが、中国などのメーカーも台頭するなかで、将来にわたって収益を上げられるのか疑問だ。新しい経営陣はもっと納得のいく経営方針を示してほしい」と述べました。