発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第264回目は『State of Mind』をピックアップする。同作はE3 2016にてドイツの開発スタジオ「Daedalic Entertainment」より正式発表されたタイトルで、発表時に公開された哀愁的なトレイラーを覚えている人もいるのではないだろうか。
魅惑的なビジュアルと退廃的なSF世界が確認できるトレイラー。使用されているBGMは「Faada Freddy」が2015年にリリースした「Reality Cuts Me Like a Knife」
『State of Mind』の舞台となるのは、2048年のベルリンだ。同作の世界では、ロボティクスやサイバー技術が進歩した一方で、資源の枯渇や人口爆発、戦争や政府の監視といった問題が人類を重く苦しめている。現在ではヒューマノイドロボットが人権を要求したり、軍部や学者が人工知能を創りだそうとしているそうだ。

ゲームは3人称視点のアドベンチャーゲームとなっており、ストーリードリヴンな体験が楽しめるという。現実世界のベルリンと「City 5」の世界を行き来するゲームプレイが特徴で、またプレイアブルキャラクターも複数登場するそうだ。ローポリゴン風ながらも安っぽくない重厚なビジュアルは、Unreal Engine 4によって描かれている。
昨今「元年」として注目を浴びつつある「VR(ヴァーチャル・リアリティ)」だが、もし人が本当に仮想空間のみで生きるようになった時、人類になにが起きるのかは興味深いテーマだ。本作はディストピアな現実世界とユートピアの仮想世界、また人類を科学的に進化させる“トランスヒューマニズム”といった思想にも触れており、重厚な物語やテーマ性が楽しめるのは間違いない。
『State of Mind』は2017会計年度Q1にリリース予定だ。
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