Stolen RBB logo

川崎フロンターレのサポーターが、Aリーグのウェスタン・シドニー・ワンダラーズのサポーター連合Red and Black Bloc(通称RBB)のロゴを本家の許可無くリタッチし、色をRBBが最も忌み嫌う水色に塗り替えてしまった一件について。
筆者はRBBの創設メンバーやサブグループに友人が多く、彼らの憂慮と怒りを日本語の媒体で広めて欲しいと頼まれたため、まとめることにする。

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RBBのロゴ
発端
6月21日、ある川崎フロンターレサポーターによって以下のツイートがなされた。ゲートフラッグの作成経過を写真付きでつぶやいたものである。
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作成途中ではあるものの、明らかにRBBのロゴのコピー作品であり、複数のアカウントからその事実を指摘され、拡散されることとなる。  
 
 
また、当該アカウントはフォロワーとのやり取りのなかで「自分のデザインではない」旨を呟いており、コピー作品であることを知っていた可能性が高い。
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外部からの指摘を受けてか、当該アカウントは当該ツイートすべてを削除し、アカウントのIDも変更しているため、少なくともこの段階でこのゲートフラッグが問題であることは認知していると推測される。
この段階で筆者はRBBサイドに事実のみを報告し、「経過をみよう」との回答を得た。
 
経過
6月25日、21日とは別の川崎フロンターレのサポーターのアカウントが、完成した問題のゲートフラッグの写真をツイートした。
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引き続き、外部からの指摘や非難が相次ぐ。
 
 
なにが問題なのか
盗作
一般的な倫理に照らせば、他者の作品を自分のものとして利用することは好ましくはない。サッカーのサポーターシーンにおいては、オマージュといった形で海外クラブのマテリアルを模倣することも珍しくはないが、やはり前提としては倫理的にも法的にもやらない方が吉である。まれに本家の承諾を得て健全な形で余所と同じロゴを使うようなウルトラスも存在するが、今回のケースはそれに該当しない。それどころか、「ベースに」とあくまでもデザインの手柄は自分にあるかのような開き直り方である。


今回の問題が一般的な盗作問題と違って特殊なのは、その色である。川崎フロンターレサポーターはRBBのロゴを自分たちのチームカラーである水色に塗り替えるという行為にでた。これはRBBサイドからみると、極めて屈辱的であるといえる。なぜなら水色は彼らが最も忌み嫌うシドニーFCのチームカラーであるからである。
主にホワイトカラー層がサポーター基盤となっているシドニーFCに憎悪感情を常に抱いているブルーカラー層が集まっているのがRBBであり、水色は彼らが一生憎み続ける色である。RBBは赤と黒に異常なほどの誇りを持っており、その事実は「Red and Black」というフレーズが如何に多くのチャントに用いられているかからも分かる。そんな、赤と黒の誇りを具現化したロゴを、あろうことか無知な日本のサポーターによって水色に塗り替えられてしまったのである。
「知らなかったから」では済まされないとんでもない愚行を、川崎フロンターレの当該サポーターは起こしてしまったわけである。

過去の対戦
実はウェスタン・シドニー・ワンダラーズと川崎フロンターレは過去にACLで対戦したことがある。等々力陸上競技場で2014年に対戦した時、RBBはフロンターレの看板にステッカーを貼ったり、数々の攻撃的なチャントを川崎ゴール裏に向かって歌たりしっていた。つまり、今回のゲートフラッグは、「自分たちを攻撃してきたグループ」のロゴを使っていることになる。ゲートフラッグ作成者がそれで良いのなら良いが、滑稽な話ではないだろうか。
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警告を無視したこと
こうした事実を踏まえた指摘・警告が6月21日の段階で数多く寄せられていたのにも関わらず、当該サポーターはゲートフラッグの作成を続行し、完成させてしまった。作成続行をするか否かは本人の自由であるとはいえ、ロゴの本家からもクレームが出ている状況下で作成を続行した事実は問題であると言わざるをえない。

本家が怒っていること
こうした一連の問題を受け、RBBのFacebookのフォーラム(非行開)では数多くの非難コメントが寄せられており、川崎フロンターレのゲートフラッグを是認するコメントは何一つ見受けられない。RBBサイドが全体として怒りを表明している以上、今回のデザイン流用は本家からOKが出なかった、と捉えるべきかもしれない。

RBBを怒らせたらどうなるのか
RBBのメンバーの中には「来年ACLでもう一度川崎フロンターレと対戦しようじゃないか。」とすでに息巻いている者も居る。では、実際に対戦したらどうなるのか。RBBが大人しく黙っていることは考えにくい。既述の通り、RBBは水色に対しては容赦しないスタンスである。前回のACLでの対戦では因縁が無かったため、等々力陸上競技場では暴動こそ起こそなかったものの、数々の攻撃的なチャントを川崎ゴール裏に向けていた。今回の一件で因縁が出来上がったため、RBBがさらに川崎フロンターレに対して攻撃的になる可能性がある。
以下、RBBが怒ったらどうなるのかの例である。川崎フロンターレサポーターが同じ目に遭っても、それは今回のゲートフラッグの代償だろう。

【ビッグフラッグ破壊】
シドニーダービー当日に、シドニーFCのサポーターの倉庫に乗り込んで、未使用の新作ビッグフラッグを盗み、写真をSNSにアップした。盗まれたビッグフラッグは2つに引き裂かれ、半分は燃やされ、残りの半分はコルテオで晒されたのち、川に捨てられた。

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【相手のマテリアルのスティール】

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