佐賀県内の県立高校が管理するネットワークに不正に入り込んだなどとして、警視庁と佐賀県警は27日、佐賀市の無職少年(17)を不正アクセス禁止法違反容疑で再逮捕し、発表した。少なくとも6校のネットワークに侵入し、県教委によると、生徒や教師ら9589人分の成績や個人情報が抜き取られていたとみられる。少年は容疑について、おおむね認めているという。

 警視庁サイバー犯罪対策課によると、少年は1月20日午前0時20分ごろ、佐賀県内の県立高校付近で、校内の無線LANを通じて、生徒の成績や住所を管理するネットワークに不正アクセスした疑いがある。1月16~18日ごろには、同県の県立高校の情報を一元管理する県教育庁のシステム「SEI―Net」に不正アクセスした疑いも持たれている。

 少年は、テレビの有料放送を無料で見られるプログラムをネット上で公開したとして、不正競争防止法違反容疑で6日に逮捕されていた。同課が少年の自宅のサーバーを調べたところ、学校側から盗んだとみられる21万件のファイルが見つかったという。校内ネットワークから抜き取ったとみられる生徒らの住所録や成績表、生活指導関連の資料も保存されていた。