学校の無線LAN通じシステム侵入か 佐賀の少年

学校の無線LAN通じシステム侵入か 佐賀の少年
全国に先駆けてIT化を進めてきた佐賀県教育委員会のシステムが不正アクセスされ、生徒の個人情報が大量に漏えいした事件で、逮捕された17歳の少年は、学校の無線LANを通じてシステム内に侵入し、情報を不正に入手していた疑いがあることが、警視庁への取材で分かりました。
この事件は、佐賀県教育委員会の「SEIーNet」と呼ばれる教育情報システムや、県立高校の校内ネットワークが不正アクセスを受け、生徒の個人情報など21万件のデータが漏えいしたもので、警視庁は、システムに不正なアクセスをしたとして佐賀市の17歳の少年を逮捕しました。
これまでの調べで、県立高校の校内ネットワークについては、少年が高校の近くまで行って無線LANの電波を受信し、そこからパソコンの情報を偽装するなどしてシステム内部に侵入したうえで、生徒の名前や学校の成績などの個人情報を入手していた疑いがあるということです。
また、「SEIーNet」については、デジタル教材などを利用するため生徒に配られているIDとパスワードを何らかの方法で入手し、システムに入ったあと、自分で作った攻撃用プログラムで欠陥を突いて、教員や生徒のIDなどの情報を盗み取っていた疑いがあるということです。
警視庁は、こうした手口で少年が以前から不正なアクセスを繰り返し、個人情報などを抜き取っていたとみて、調べを進めています。

佐賀の高校生「自分の情報流出しているかも」

生徒の個人情報が大量に漏えいしていたことについて、佐賀市内にある県立高校2年の男子生徒は「知らなかったのでびっくりしました。自分の個人情報が流出しているかもしれないと思うと怖いので、もっと厳重に管理して流出しないように守ってほしいです」と話していました。
佐賀市内にある別の県立高校2年の女子生徒は「知らない人に自分の情報が漏れるのは怖いと思いました。情報管理をしっかりしてほしいし、情報が漏れるのだったら、無理にパソコンなどを使う必要はないと思いました」と話していました。