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超人気で品切れ続出の電子たばこ『iQOS』と『Ploom TECH』を吸い比べてみた

@DIME 4月3日(日)21時30分配信

 ところで愛煙家のみな様。最近、至極の一服はどこで行なっていますか? 公共の場所ではほぼ全面禁煙、最近では屋外でも喫煙できるスペースは限られていて、実に肩身の狭い思いをしているのでは?

 そこで今、注目を集めているのが電子たばこである。日本では昨年、フィリップモリスジャパンから『iQOS』(アイコス)が限定発売され、今年3月からはJT(日本たばこ産業)より『Ploom TECH』(プルーム・テック)も登場。どちらも品薄になり、供給が追いつかないほどの超人気を博しているのだ。

 実は私自身、2016年を迎えて約30年嗜んできた紙巻きたばこから決別。電子たばこのみに移行し、いわゆる「ベイパー」に変身! そんな愛用者の目線から、このふたつの電子たばこを徹底的に比較してみた。

■たばこベイパーとは?

 ちなみに「ベイパー」という聞き慣れない言葉。ここに紹介する、2種類の電子たばこで楽しむ「たばこベイパー」から付けられたもので、いわば従来の紙巻きたばこを吸う人の総称「スモーカー」の対義語に近い言葉として使われ出しているのだ。

 実は海外で流通しているニコチン入りリキッドを使用する電子たばこは、厚生労働省の認可が必要など日本での発売はなかなか難しかった。しかし、紙巻きたばこがたばこ葉を燃やしたニコチンを含む煙を吸うのに対して、たばこベイパーはたばこ葉を蒸してニコチンを含む“水蒸気”を発生。税法上や法律上では一般的なたばこと同じ扱いとなり、一般販売を可能にしているのだ。

■紙巻き感覚の吸い口が魅力の『アイコス』

『マールボロ』や『ラーク』など世界トップクラスのたばこブランドを有する、フィリップモリス社から昨春発売された電子たばこ『アイコス』は、紙巻きたばこと電子たばこ双方のメリットを両立した画期的な加熱式電子たばこだ。たばこ葉を蒸してニコチンを含む蒸気を発生させる“たばこベイパー”スタイルで、充電式ホルダーとケース兼用のポケットチャージャー、そして「ヒートスティック」と呼ばれる、専用たばこで構成される。

 ホルダーとポケットチャージャー、充電用USBケーブルとACアダプタをセットにした価格は定価で9980円(税込)だが、専用サイトからの会員登録や専用アプリのインストールなどにより、4600円相当お得になるキャンペーンを実施中。購入時にはぜひ利用したい。

 また専用タバコの『マールボロ ヒートスティック』(20本入り/各460円・税込)は現在、バランスドレギュラー/レギュラー/ミント/メンソールの4種類をラインアップ。今後、他のたばこブランドが参画するなどで、バリエーションが増えることが予想される。

 吸い方の手順は、ポケットチャージャーから充電済みのホルダーを取り出し、ヒートスティックを装着。電源ボタンを長押ししてグリーンのLED点滅が点灯に変わったら準備完了。約14回分のパフ(蒸気を吸い込む単位)が終わると電源が切れるという仕組みだ。

 ホルダーには1回分の電気を供給するという方式を採用。満充電状態のポケットチャージャーからは約20回分ホルダーに充電可能で、ちょうどヒートスティック1箱分になる。ちなみにホルダーへの充電は約5分ほどかかる。またポケットチャージャーへの充電は付属のUSBケーブルを使用し、約90分で満充電できる。

 さて、肝心の味わいや満足感、周りへの影響だが、吸い込むとニコチンを含む水蒸気が発生。そのニオイは燻したような独特なモノで、慣れるまで少し時間が必要だ。しかし、換気扇やエアコン、空気清浄機などを設置する換気がしっかりした部屋なら、ものの数分でニオイはほとんど消えてしまうので、非喫煙者の居る自宅でも比較的吸いやすいだろう。

 満足感はヒートスティックにニコチン含有量が記されていないので、紙巻きたばこと同等とは一概に言えないが、私自身の体験として、紙巻きたばこ1日10~15本(9mg)から、ヒートスティック1日15~20本(レギュラー)という感じに移行。あくまで概算値だがレギュラーのヒートスティック1本で、3mgの紙巻きタバコ1本分のニコチンを摂取できるとのこと。現状では少々割高になっているが、1本の満足感は紙巻きもヒートスティックもほとんど変わらない、といっていいだろう。

 この『アイコス』最大のセールスポイントは、吸い口が紙巻きということだろう。吸う感覚が従来の紙巻きたばことほとんど変わらず、吸うサイクルもほぼ一緒なので、紙巻きたばこからの移行は実に簡単だった。

 蒸気にはニコチンが含まれており、ニオイも多少するので周りへの影響は少なからずあるが、紙巻きたばこに比べれば激減。自宅内や車内での喫煙も火を使わなくなるので、同居(同乗)する非喫煙者からの同意も得られやすいはずだ。

 ちなみに2016年3月現在、『アイコス』は想定外の人気の高さから品薄状態が続いており、3月に予定されていた35都道府県での発売展開が4月中旬へ延期された。ただし専用ホームページから購入できるので、どうしても欲しいという人は、ネットからの購入がお勧めだ。

■カートリッジ+カプセルで新感覚の『プルーム・テック』

 JTでは2013年より、たばこ葉を収めたリキッドカプセルを使用する同社初の電子たばこ『Ploom』(プルーム)を販売していたが、その進化版として今年3月から発売されたたばこベイパーが『Ploom TECH』(プルーム・テック)である。

『プルーム・テック』はバッテリー本体と固化したリキッド成分が含まれているカートリッジ、そしてたばこ葉が詰まったたばこカプセルの3ピース構造となっており、太さは従来の紙巻きたばことほとんど変わらない。バッテリー本体とカートリッジ、専用USBチャージャーとACアダプタ、専用キャリーケースが付属する「スターターキット」は4000円(税込)と、『アイコス』のキャンペーン価格より少しリーズナブルな価格設定となっている。

 専用のたばこカプセルは、日本トップのたばこブランド「メビウス」(以前はマイルドセブン、セブンスターと呼ばれていた)の名を冠した『メビウス・レギュラー・フォー・プルーム・テック』『メビウス・クーラー・グリーン・フォー・プルーム・テック』『メビウス・クーラー・パープル・フォー・プルーム・テック』(各460円/税込)の3種類をラインアップ。内容は1箱にタバコカプセル5個とカートリッジ1本となっている。

 ベイパーサイクルは実に独特だ。JTでは1回吸うごとの単位を“1パフ”としており、たばこカプセル1個で約50パフ吸うことができ、これが紙巻きたばこ約4本分と同等。そしてカートリッジは250パフ分、つまり紙巻きたばこ1箱分の固化したリキッド成分が含まれている。そしてバッテリーは1回の満充電で約250パフ分、つまり1箱分で充電を行うという計算だ。ここが従来の紙巻きたばこと異なる部分で、最初はかなり戸惑うはずだが、慣れればそれほど難しくはない。。

 なんとなく吸う回数が増えてしまうのではと思いがちだが、一度吸うのをやめてもまた吸うことができるので、仕事中など何か作業しながらの喫煙にうってつけ。もちろん火を使わないので、安全性も高い。

 さて実際の味わいと満足感だが、香りは紙巻きたばこにかなり近く、ニコチン摂取による満足感も長時間持続する。吸うときに発生する霧状の煙もすぐに消えてしまうので、周りへの迷惑も最小限だが、たばこのニオイは多少するので、周りへの気遣いをお忘れなく。換気のしっかりした部屋ならいつまでもニオイが残ることは少ないだろう。

 レギュラーの味わいは従来の紙巻きたばこをスッキリさせた感じだが、メンソール系はそれぞれ独特の風味。少しフルーツっぽい甘みもあり好みの分かれるところだが、刺激はそれほど強くないので、慣れればヤミツキになるかも。

 独特のベイパーサイクルで、当初は満足感を得るのが難しかった。ついつい多く吸いがちになってしまうが、たとえば1日250パフと決めてしまうと、1日紙巻きタバコ10~15本程度を吸っていた私には、これがけっこうな分量。発想を転換し、1時間に何パフというサイクルにすれば、量も抑えながら望む満足感が得られるかもしれない。

 使用上の注意点としては、1パフごとにバッテリー本体先端の青色LEDが点灯。約50パフで点滅して知らせてくれるのだが、これを見落とすことが多かった。ただし、50パフ近く吸うとタバコカプセルから得られるニコチンの満足感が急激に減るので、慣れれば気が付くはずだ。

 執筆している3月中旬現在、『プルーム・テック』が販売されている地域は、福岡市の一部販売店及びオンラインショップのみ。こちらも品薄状態が続いているが、生産体制が整えば、近いうちに全国の販売店で購入できるだろう。

■気軽に始めるなら『アイコス』、作業時には『プルーム・テック』

 電子たばこは本格的に流通し始めてからまだ歴史が浅く、喫煙できる場所など不確定な要素も多く、またニコチンを摂取するたばこである以上、健康への影響もあり得る。しかし、スターターキットがある分少し割高だが、燃やさないのでタールの発生や火事の心配がなく、ニオイも抑えられているなど特に周りに配慮できるメリットは大きい。禁煙のためのワンステップとして、またたばこを吸う新しいスタイルとしても『アイコス』および『プルーム・テック』はお勧めできる。

 どういう人にお勧めかというと、まず「『アイコス』は従来の紙巻きたばこと同じ紙の吸い口と、吸うサイクルが似通っているので、割とスムーズに移行できる。電子たばこ初心者にお勧めだ。

 そして『プルーム・テック』は、長時間吸うことができ、また1パフ吸ってしばらく放置もできるので、仕事やクルマの運転後の休憩など、集中して行う作業の合間の一服としてお勧めしたい。

取材・文/中井 隆(なかい たかし)

@DIME編集部

最終更新:4月3日(日)21時30分

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