パナマ運河の拡張工事終わる 大型船舶の航行可能に

パナマ運河の拡張工事終わる 大型船舶の航行可能に
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太平洋と大西洋を結ぶ世界的な物流の要、中米のパナマ運河の拡張工事が終わり、現地で記念の式典が開かれました。液化天然ガスを運ぶ大型船舶の航行も可能となり、燃料を輸入する日本にとってもコストの削減などにつながることが期待されます。
1914年に開通したパナマ運河は、太平洋と大西洋を結ぶ世界的な物流の要として役割を果たしてきましたが、船舶の大型化などに対応するため2007年から、現行の航路に並行する形で新たな航路を造る拡張工事が行われてきました。
現地で26日、記念の式典が開かれ、パナマのバレーラ大統領が「歴史的なプロジェクトに関わったすべての労働者に感謝する」と述べて完成を祝い、通航第1号として抽せんで選ばれた中国のコンテナ船が運河に入りました。
新たな航路は航行できる船の幅がおよそ17メートル広がり、全長366メートル、幅49メートルまでの船舶の航行が可能になりました。この結果、液化天然ガスなどを運ぶ大型船舶も通れるようになり、燃料をアメリカ東海岸などから輸入する日本にとっても、コストや日数の削減につながることが期待されます。
同じ中米のニカラグアでは、太平洋とカリブ海を結ぶ総延長およそ280キロメートルの運河の建設を、香港に拠点を置く中国系企業が請け負っていて、海運を巡る争奪戦が加速することが予想されます。