政府 年金受給資格に必要な加入期間の短縮 先行検討へ

政府は消費税率を引き上げて実施する予定だった社会保障の充実策について、税収の増加分などを活用し優先順位をつけて実施する方針で、年金の受給資格を得る加入期間の短縮が比較的予算規模が小さいことから、先行して検討する見通しです。
安倍総理大臣は消費税率引き上げの再延期を表明した際、予定していた社会保障の充実策をすべて行うのは難しいとしながらも、赤字国債には頼らず、税収の増加分などのアベノミクスの果実を活用し、優先順位を付けて実施する方針を示しました。
政府は一億総活躍社会の実現に向けた工程表に盛り込んだ、保育と介護の受け皿をそれぞれ50万人分整備するのに必要な財源はすでに確保しているほか、保育士や介護職員の処遇改善に必要な財源も来年度予算案の編成過程で確保することにしています。
一方、年金の受給資格を得る加入期間を25年から10年に短縮することや、低所得の年金受給者に対する、最大で年間6万円の給付、それに低所得の高齢者を対象にした介護保険料の軽減措置の拡大などについては、財源確保の見通しが立っていません。
年金の受給資格を得る加入期間の短縮には300億円、低所得の年金受給者への現金給付には5600億円、介護保険料の軽減措置の拡大などには6000億円の財源がそれぞれ毎年必要になります。
政府は参議院選挙後に、これらの施策の恒久財源の検討を本格化させる方針ですが、年金の受給資格を得る加入期間の短縮が比較的予算規模が小さいことから、先行して検討する見通しです。