1964年10月10日、アジア初となる東京五輪が開催され、戦争からの復興を世界に印象付けた。東京五輪開幕直前には世界初の高速鉄道である東海道新幹線が営業を開始し、日本における高速鉄道時代が幕を開けた。

 中国高速鉄道が営業を開始したのは新幹線開業から40年以上も後だったが、中国は国内の高速鉄道網を整備したうえで近年は輸出を推進するなど、新幹線と激しい受注競争を展開している。中国メディアの藁城はこのほど、日本の新幹線やリニアモーターカーと中国高速鉄道を比較する記事を掲載、中国高速鉄道は決して「パクリ」ではないと主張した。

 記事は1964年10月1日に東海道新幹線が開業して以降、日本は50年間にわたって新幹線の技術向上と安全運行において実績を積み重ねて来たと紹介。そして日本はその技術で米国やブラジル、ベトナムなどの高速鉄道市場への進出を目指していると解説した。

 続けて中国高速鉄道はすでに新幹線に比類するほどの「成熟した技術」を確立していると主張。それは特に速度に現れていると主張したうえで「中国高速鉄道が他国の技術を導入したものであるのは事実だが、それはパクリではない」と主張。学校においても教師が生徒に知識を教えるのと同様に、他者の知識に学び、自ら改善を施した技術はパクリではないのだと主張した。

 中国は高速鉄道を海外に売り込むことに躍起になっている。比較的安価に建設でき、高速鉄道の総延長も世界一だが、最近は受注や建設が思い通りに進まず、苛立っているようだ。日本では2027年にリニア中央新幹線の開業が予定されており、高速鉄道は新たな時代を迎えることになる。今後中国はさらに苛立ちを募らせることになりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)