テレビの捏造発覚?メンタリストDaiGo優勝のやらせ”疑惑”|やまもといちろうコラム
山本一郎(やまもといちろう)です。季節外れの花粉症みたいな症状に見舞われて鼻水が止まりません。困ったものです。
ところで、先日『テレビの裏側全部暴露します』ということで、顔相診断士の池袋絵意知さんのブログが界隈で話題になっていました。
テレビの裏側全部暴露します【編集ではなく捏造】(TBSのバラエティ番組『ピラミッド・ダービー』に出演して。メンタリストDaiGoさんのやらせ疑惑も)
もちろん、これは池袋さん側のみの言い分で、実際にどうだったのかはTBS側や番組制作会社から何らか話が出ないことには解決しようがありません。ここまで池袋さんがブログで書くからには、そう嘘もない話だろうなあとは思いますが。そうなると、話はそう簡単には終わらないのでしょう。
また、本件ではバラエティ番組の立て付けであって、報道ではないので、ある程度の演出を駆使して番組を面白く見せるための編集をすることはあるんだろうなあとも思うわけです。その点では、そういう番組に顔出しで出演してしまう側のリスクや、事前にきちんと番組の結果は仕込みでないことの確認を行うなどは、池袋さんもして然るべきだったようにも感じます。
しかしながら、この内容が事実だとすると結構大変なことなのではないかと思います。この番組の制作会社は、以前フジテレビ系『ほこ×たて』でやらせ問題が発覚して騒ぎになった製作会社とのことです。やらかし上等で番組作りをしていたとするならば、騒動に拍車がかかるかもしれません。
■演出を越えたレベル
問題はこの優勝者のメンタリストdaigoさんで、番組としてメンタリストdaigoさんのキャラクターをショーアップさせ、人気を出させようという運びにしているのかもしれませんが、もしも出演者に「そういう結論ありきで番組作りするので」と説明していなかったとしたら、やらせ以上の事案になってしまいます。打ち切りというか、ボクシング亀田兄弟以上のネタ物件です。
芸能人格付けチェックにおけるGACKTのように、いろいろな疑惑や噂がまつわりつつも、出演している芸能人全体としては、しっかりと事務所がついて、あまりにも酷いやらせで当該芸能人が不当に貶められてしまうケースはクレームがついて問題になるわけです。そこは、事務所がしっかりついているから、芸能人がイメージを守られているという部分はあるのかもしれません。ただ、おそらく池袋さんは事務所に入ってなかったのではと思います。そうだとすると、ある意味で素人半分の存在として番組内で使い放題になってしまうことだってあり得るのでしょう。
古き良きテレビ番組の作り方で許されている世界かどうかは、外からは現段階では分かりません。ただ、特定の出演者をお手盛りで優勝させるために芸能事務所に守られない半素人を説明のないまま騙し半分で陥れると、演出として許されるレベルを超えて問題になることは当然考えられると思います。
業界関係者からするとBPO案件待ったなしという雰囲気もありますが、さて本件騒動はいったいどうなるのでしょうか。
著者プロフィール
ブロガー/個人投資家
やまもといちろう
慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数
公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)