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【中国トンデモ事件簿】
鉱山労働者17人を殺害し、事故に見せかけ賠償金だまし取る その「血塗られたビジネス」の実態とは…
中国の鉱山や炭鉱で労働者17人を殺害し、事故に見せかけて賠償金をだまし取ったとして雲南省出身者の犯罪グループ74人が殺人や詐欺、恐喝などの罪などで起訴された。グループは殺害する労働者の物色から殺人の実行、親族との交渉など細かい分業体制を敷き、「血塗られたビジネス」(中国紙)に手を染めていた。
2003年に公開され数々の国際映画賞を受賞した中国映画「盲井(Blind Shaft)」が、炭鉱を舞台にした同様の手口の連続殺人事件をテーマにしており、中国メディアは「盲井事件」として大きく報道している。
北京紙「新京報」などによると、内モンゴル自治区バヤンノール市検察当局は5月末、山西や陝西など6省で、5年間にわたって17人を殺害し、鉱山事故に見せかけ賠償金をだましとったとして74人を起訴した。被告の多くは雲南省の出身だった。
被害者の大半の遺体が現在も発見されていない。身元すら判明していないケースもあるという。また現在確認された17人の被害者のほか、直接的な証拠がないものの殺人が疑われる35件の事案についても捜査を継続。警察当局は「被害者の総数は想像できない」としている。