【コラム】韓国の上古史論争、良識とルールを守ろう

 第二に、学問に外的要素を持ち込まないようにすべきだ。政治を持ち込み、外交・行政・教育に無理な影響を与えようという試みは、歴史的事実や学術論理に基づいて結論を出すべき議論を集団の勢力争いや怒鳴り合いにおとしめる危険性が高い。司法的な判断に依存するのもできるだけ自制する必要がある。関係者が知識人としての基本姿勢を保てば、法が学問の領域に介入するという見苦しい姿は避けられるだろう。

 こうした良識を前提とした上で行われる議論は、学術的討論のルールを順守しなければならない。学術論争は自己主張ばかりだったり、一方的に展開したりするものではなく、相手の主張に対して質問し、相手の質問に答えながら見解の違いを狭め、意見の歩み寄りを図るものだ。しかし、これまで行われた上古史議論は同語反復(同じ言葉を意味なく繰り返すこと)ばかりしている。最大の争点である楽浪郡の位置については、「楽浪郡など漢四郡は遼西地域にあった」という在野の歴史家たちの主張に対し、講壇史学界の主流学者たちは「中国の歴史書に見られる遼西の楽浪郡は、平壌地域にあった楽浪郡が313年に高句麗によって滅ぼされた後、一部の楽浪遺民が移ってできた『楽浪僑郡』だ」という説を打ち出している。このような説明についてどのように考えるのか、在野の史学者は見解を明らかにしていない。

 韓国の上古史問題は韓国だけでなく中国・日本など隣国がかかわっており、全世界の学者たちが注目している国際的な問題だ。そのため、「未来へ向かう正しい歴史協議会」が「国内外の学術交流」「グローバル・リーダーシップ確保」を設立趣旨に掲げているのは励みになる。国内だけで主張するのではなく、世界的な基準に照らしても遜色(そんしょく)のない上古史論争が繰り広げられるよう期待したい。

李先敏(イ・ソンミン)先任記者
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